第10話 過去と現在の違い
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ンはゼロにも非戦闘モードに移行するように促すが…。
「どうやればいいんだ……?」
「あ、そうか。ゼロは記憶喪失なんだっけ?じゃあ、私がやってあげるよ」
ゼロはルインの助けを受けて非戦闘モードに移行し、早速シエルの日用品や食料を手に入れるためにネオ・アルカディアに向かうのであった。
ネオ・アルカディアの居住区に来たルイン、シエル、ゼロの三人は人々が賑わう姿を見ながら街を堂々と歩いていた。
「うわあ、こういう賑やかな場所は久しぶり」
「これがネオ・アルカディアの居住区か…」
「ふ、二人共…あまり目立たない方がいいわ。ネオ・アルカディア軍に見つかったら……」
居住区とはいえ一応敵地であるにも関わらずに堂々と歩くゼロとルインに、シエルはもしネオ・アルカディア軍に見つかったらと思うと気が気でない。
「大丈夫だよ。非戦闘モード中は殆ど人間と大差ないから。余程高性能な感知器で調べようとしない限りは気付かないよ」
途中で金目の物を売って金に換えると、ルイン達はまず食料を買いに向かう。
「それにしても人間の居住区だけあって平和だよねここは。外では勝手な都合でイレギュラー認定されたレプリロイドが処分されているのにさ」
「偽りの平和に飼い慣らされた人間……まるで人形だな」
外では不当な理由で処分されているレプリロイド達がいると言うのに、ここに暮らす人間達はただ何もせずに与えられる平和を享受しているだけだ。
「昔もここまで酷くはなかったよ。一応いざこざはあったりしたけれど、人間とレプリロイドは平等にって思う人はそれなりにいたからね」
「コピーエックスの極端な政策のせいか…エックスがやっていたならまだ少しマシだったかもしれんな」
コピーエックスの人間第一主義で短絡的な政策は本人がいなくなっても未だに根付いてネオ・アルカディアを狂わせている。
「そう言わないの。エックスは今、ボディを動かせないらしいから仕方ないじゃない。」
「……………」
ゼロとルインの会話を聞きながらシエルは俯き、それに気付いたゼロとルインは口を閉ざした。
コピーエックスを造ったのはシエルであり、今のネオ・アルカディアを生み出してしまったのは自分のせいだと思ってしまったのだろう。
ルインは話題を逸らすように、シエルの手を引っ張って食料を扱っている店に向かう。
必要な物をいくらか購入した後、ルインは買った物のチェックしていた。
「えっと、食料買った。薬買った。服も買った…お金がかなり余っちゃったね。丁度良い時間だから夕食はここで摂ろうか。私も久しぶりに温かい食事が食べたいし」
「え?」
「何?私、何か変なこと言った?」
目を見開いたシエルに、ルインも疑問符を浮かべた
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