第9話 成就
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理してまで来る必要は…』
「ううん…行く。私…エックスに会いたい。」
色々と丁度良いかもしれない。
恐らくこの機会を逃したらエックスとゆっくり話し合うことなど滅多にないだろうから。
『ありがとう』
「場所は?」
『……シティ・アーベル』
「っ…分かった。そこならHXアーマーですぐに行けるから」
通信を切り、部屋を出ると、誰にも気付かれないように屋上に出て、HXアーマーに換装する。
そしてエックスが待っているであろう、廃墟となったシティ・アーベルに向かうのであった。
しばらく飛んでいるとかつて、ルイン達が所属していたハンターベースがあったシティ・アーベル跡に着いた。
「これが今のシティ・アーベル…随分、変わっちゃったな…」
「あれから二百年が過ぎてしまったからね」
「エックス」
「特にシティ・アーベルはコロニー落下の影響やイレギュラーの襲撃があったから尚更だよ。」
サイバーエルフの状態のエックスが廃墟となった街を見つめながら言う。
「ごめんね、そんな大変な時に傍にいてあげられなくて」
「いいんだ。僕はまた君に会えて触れられるだけで充分幸せだから」
「…っ」
その台詞に思わず顔が熱くなるような感覚を覚えたルインはジト目でエックスを見遣る。
「エックスは随分口がお上手になったよね。達者になったその口で一体何人の女の子を落としていったのかな?」
「え!?ち、違うよ!僕がこんなこと言うのは君だけだよ!だって僕は君のことが好きなんだから!!」
「っ…そ、それって仲間として…?」
「違う。僕は君をずっと一人の女性として愛しているんだ」
「っ〜〜〜〜!!」
赤面し、思わず両手で顔を塞いでしまったルイン。
シエルの言っていたことが見事に的中した。
「に、二百年も…?」
「そうだよ。僕は…あの日からずっと君のことを忘れたことなんかなかった。」
エックスはルインの華奢な体を抱き締める。
まるで壊れ物を扱うように優しく、自分を包み込む温もりにルインは目を見開いて更に顔が真っ赤になった。
「あ…う…そ、その…エックス…?」
「何だい?」
「あ、ありがとう…エックスの気持ち…凄く嬉しい……私をずっと想ってくれて…でも…」
「何だい?」
「いいの?本当に私なんかで?」
「え?」
何のことか分からないエックスは疑問符を浮かべている。
「ほ、ほら…わ、私…恋愛のこととか良く分からないし…」
「それは知ってるよ。ハンター時代、君に好意を抱いていたハンターに君は全く気付いてなかったし」
「ゔっ…その、エックスのこと、沢山困らせるかもしれないし…第一、一国の統
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