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リリなのinボクらの太陽サーガ
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ザーベースに戻ってきませんか? シャロンを探して色んな世界に行っているのは知ってますが、あまり帰ってこないものですから皆も心配しています。もちろん、私もですよ』

「そっか……そうだね。データを送る手間も省けるし、たまには顔を見せに帰るのも良いか」

『ではヘリを送りますので、合流ポイントを端末に表示します。エルザでの再会を楽しみにしています』

通信切断。私は端末で合流ポイントの座標を確認してから改めて“ダークハウンド”のエンジンをかけると、アギトがハンドルの上に降り立ってきた。

「姉御……アタシ、姉御の力になりたい。助けてもらった恩を返したい。だから……こんなアタシでも一緒に居ていいか……?」

アギトは不安そうな表情を浮かべるが、私は軽く笑みを浮かべて彼女の頭を軽く撫でる。

「わ、っと!?」

「全くもう……そう怖がらなくても独りにはしないっての。アギトはもう私の仲間なんだしさ」

「仲間……?」

「ようこそ、アウターヘブンへ。私は君を歓迎しよう」

「ッ……! ああ! よろしく頼むぜ、姉御!!」

初めて心からの笑顔を見せたアギトがたまらず抱き着いて来て、私はそのままの姿勢で彼女を受け止める。日の出が彼女の門出に祝福を与えてくれるような光景の中、新しい仲間を迎えた私は回収ポイントへ向かってバイクを走らせ、そのまま仲間のヘリの中に乗り込んだのであった……。


ちなみにヘリ内では……。

「あ、姉御……その真っ赤を通り過ぎておぞましい見た目の食べ物は何なんだ?」

「赤レーションの麻婆豆腐だけど……食うか?」

「食うか! なんか怖いもん!」

「じゃあこれにする? オットンガエル」

ゲコッ。

「カエル!? 姉御、カエル食ってんのか!?」

「うん、生でも結構美味いよ。それに地球のニッポンだと皆、カエルをスシや天ぷらにして食べる習慣があるんだってさ」

「ま、マジかよ……!? いや待て、姉御がニッポンの文化を勘違いしている可能性もある。お〜い、ヘリパイロットさん! カエルを食べる習慣って本当にあるのか?」

アギトが尋ねた事で、ヘリパイロットは操縦しているので顔を動かさないまま返事をしてきた。

「ウキッ、ウキキ(心配するな、俺も食べてる)」

「なんでサルがヘリを操縦してるんだぁあああああ!!!!!! しかも渋い見た目に反して声が可愛いッ!!」

白いヘルメットを被って白い髭を生やしたパイロットの姿を見た事で、アギトが頭を抱えて叫んでいた。本来の元気な性格を見せてくれる辺り、もう馴染んできてるようで何よりだ。

【二代目祝福の風】
〜〜Side of はやて〜〜

今日は新暦66年の冬……ファーヴニル事変から、いつの間にかもう一年経っ
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