蛇姫の猛攻
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
見ている。リオンはそんな彼に対し隙を見せないようにすぐに造形の構えに入る。
「レオンに比べたらどんな魔導士の魔法も力不足に見えてしまう。何も落ち込むことはないぞ、タクト」
「くっ・・・」
タクトはかなり動揺している。エルザにも防がれ、グレイにも防がれ、リオンにはその進化系の魔法を防がれた。もっとも、グレイの時は様子見として弱めに放っていたからそこまで気にしているようには見えないが。
「1つおもしろい造形を見せてやろう。アイスメイク・・・獏!!」
現れたのは熊のような胴体をし、虎のような四つ足を持ち、牛のような尻尾、そして象のような長めの鼻が特徴の動物だった。
「な・・・なにそれ?」
「ある書物に出てくる空想上の動物。こいつは古来より、人の夢を食らうとされている」
獏は長い鼻を2、3度振った後、タクトに向かって全速力で走り出す。
「こいつが喰らうのは・・・青い天馬の優勝という夢だ!!」
「がはっ!!」
目にも止まらぬ速さで突進してきた獏をタクトは避けることができず、地面に倒れる。
「すみません・・・一夜さん・・・」
力尽き白目を向いて倒れるタクト。その瞬殺劇に目の前で見ていたグレイは唖然とし、身動きを取れずにいた。
「これでお前とやっと戦うことができるな、グレイ」
「あ・・・あぁ・・・」
いつかこの大会で当たるとは思っていたが、こんなものを見せられた後にぶつかるとは思ってなかったグレイ。そんな彼は少し、目の前の敵に恐怖を抱いているようだった。
「なんだったんだ?さっきのは」
「さぁな。だが、とてつもねぇパワーだったのは間違いねぇ」
ラクサスの後方を通った黒い氷の波動。彼と対峙していたオルガもなぜそんなものが通ったのかわからずにいた。それにその氷の波動は2人の雷の力を楽に越えていた。誰がそれを放ったのか2人はわからずにいたので呆然としてしまう。
「あれはレオンの魔法だ」
「!!」
オルガとラクサスがそちらに視線を向けていると、横から聞き覚えのある声がしたので彼らはそれに反応しそちらを見据える。そこにいたのは長いアゴヒゲを生やしたスキンヘッドの男。まるで僧のような格好をしたその男を見て2人は目を見開く。
『み・・・みなさん!!こちらをご覧ください!!』
『カボー!!来た来た!!』
チャパティは魔水晶ビジョンに映ったその男に注目を集める。マトー君のその男の登場を待ちわびていたようで興奮している。
「聖十のジュラ・・・」
「出やがったな。怪物め」
今大会最強候補筆頭のジュラ。しかし、その男の登場以上にラクサスとオルガはある
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ