Chapter 2. 『想う力は鉄より強い』
Episode 11. Don't judge by appearance (3)
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ツリを横目で見てバレないようにため息をついた。
結論から言えば、コイツは俺たちが探してたNPCに間違いなく、さらに言えば、キリトの根拠のない勘も当たっていた。
マツリが言うには、
『わたし、この遺跡で昔っから警備のお仕事をしてるんだー。最上層のどこか一室にね、強くてでっかいオバケを閉じ込めてるんだけど、その封印の間の扉を誰かが不用意に開けちゃうとマズイじゃない? だから、『光曲』っていう完全隠蔽術を使って私をみんなの視界から消して、かつ一定期間ごとにその封印の間に通じる扉のある部屋を変えるように術式を組んでおいたの。それの警備と管理が、わたしの仕事って感じ。
でもね、この前すっごい強い化け物に遭っちゃってさー、勝てなさそうだから『光曲』使って逃げちゃったんだよね。そんで、その時テンパってたせいで、わたしの刀をどっかの扉の前に忘れてきちゃったんだ。あれ、ここでお仕事するのに必須アイテムでさ、なくすといろいろマズイんだよー。
だから、キミたちにお願いがあるの。どこかに置いてきちゃったわたしの刀、探すの手伝ってくれない? お礼はちゃんとするからさ』
とのことだった。
言うまでもなく、その「でっかいオバケ」ってのが、ここのフロアボスなんだろう。そして、その扉はコイツが守ってた上に、ちょくちょく場所が変わってたから全く見つからなかった、と。幸いボスの部屋の出現する位置は覚えてるってことなんで、それを一つ一つ回ってチェックし、多分まだその辺にいるであろう「すっごい強い化け物」をぶっ倒して安全を確保、刀をゲットするってことになった。
報酬はコルと装身具、しかもコイツが持つ多数の便利アクセサリから一人一つずつ自由選択らしい。全部見せてもらったが、どれも中々良い効果が付いていた。特に、クリティカル率の大幅上昇効果が付いた下緒はかなり魅力的だ。キリトの方はAGIをプラス8するチョーカーに決めたらしい。こうやって報酬を自分の意志で選べることは中々ないとかで、レアアイテム入手が確約されたキリトは大層ご機嫌だった。
で、特に異論もなかった俺たちはその依頼を承諾。同時にクエスト『守人の探し物』がスタートし、パーティーメンバーにマツリを加えた状態で、『索敵』スキルを連動させたマップを持つキリトをナビ代わりにして、こうして四部屋目へと向かってるってワケだ。
「そういえばマツリ、俺たちに用があったって言い方してたけど、なんで俺たちを選んだんだ? 他の奴らじゃダメだったのか?」
「うん。キミたち、というか、一護くんの武器が不可欠だったんだ」
「何だ、やっぱり刀がなきゃいけないのか。でも、探し物に武装なんて関係ないはずだろ?」
「探し物には関係ないけど、そこにいるっぽい化け物が、ちょっとねー」
キリトの質問に、マツリは
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