暁 〜小説投稿サイト〜
Deathberry and Deathgame
Chapter 2. 『想う力は鉄より強い』
Episode 9. Don't judge by appearance
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もんがあんだよ」
「ドンナ? マ、マサカ、逢引きカ!?」
「言葉が(ふり)ーよ。つかそもそも(ちげ)えし。新しい武器買いに行くんだよ」
「オ、じゃあ良い店教えるカラ、一緒に――って思ったケド、流石にそれは過干渉ってヤツダナ。ここは大人しく退散するサ」
「オメーが物分かりがいいと、それはそれで違和感だな」
「失礼ナ。オレっちはいつだっテ、物分かりのいいオトナのオネーサンだゼ?」
「そういう台詞は身体年齢で俺を越えてから言え」
「アバターが成長シネーこの世界でムチャ言うナ」

 いつも通りの軽口を交わしてから、またナー、と手を振るアルゴと別れた俺は雑踏をかき分けるようにして中央広場に戻った。時刻はまだ正午にもなってないが、人の出はかなり激しい。身動きが取れなくなる前に、早く武器を買っちまわねえとな。

 そう。早く、新しい武器(カタナ)を買うんだ。



 ◆



 エクストラスキル『カタナ』は、そう珍しいスキルじゃない。
 曲刀スキルがスキルスロットに選択されていれば、あとは曲刀装備で戦い続ければ大体熟練度300から400の間で出現するらしい。俺はあの蔦の化け物を倒した直後、熟練度420で出てきたが、習得するタイミングはどうもランダムみたいで、俺よりずいぶん前に習得してる奴も何人か見たことがある。熟練度百の差はズルくねえかとは思うが、文句を言ってもそこはリアルラック如何だから仕方がない、と考えとくことにする。

 ただ、スキル自体は珍しくなくても手に入る「刀」は意外と少ない。売られている武器の大半以上を占めているのは、装備すると同時にその武器種に応じたスキルが手に入ってしまう「基本カテゴリ」の武器であり、曲刀のサブカテゴリ的な位置にある刀を取り扱っている所は今の所あまりない。

 で、売られてる武器の母体数が減るってことは、当然、

「……ぜんっぜん(つえ)ーのが見つかんねえ」

 ってコトになる。

 雑踏を歩くことしばし、装備関連の店が並ぶ六番街の一通りの武器屋を覗いてはみたが、見つかった刀はたったの四振り。しかもどれも似たり寄ったりの性能だった。いくら最初に装備する武器に頭抜けた性能のモンがねえからって言っても、こんだけ弱っちいともう曲刀のままでいいんじゃねえか、って気がしてきてしまう。仕方ないとはいえ、せめて今振ってる曲刀に近いくらいの性能があってくれないとなあ。

 妥協すべきか、納得いくまで探すべきか、それともいっそドロップ狙いで迷宮にカチ込みかけるか。

 頭を悩ませながら中央広場まで戻ってきたとき、それ(・・)は目に入った。

 中央広場のど真ん中の噴水。その周囲をぐるりと取り囲む芝生の帯。そして、その上でシートやテーブルを設置してアイテムを並べている、何
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