魔槍
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は微妙な表情を浮かべる。
「お、おう・・・罠、だよな・・・」
「ユイ、どうだ?」
「NPCです。ウルズさんと同じく、言語エンジンモジュールに接続されています」
ユイはそう答えるとこう続ける。
「ですが、この人はHPゲージが有効化されています」
「罠だよ」
「罠ですね」
「罠だと思う」
「だよねー」
アスナ、シリカ、リーファ、エリーシャまでもがそう言う中、クラインは煮え切らない気持ちでいた。
そんな状況を見ていたシオンは深くため息をつき、手を自分の首に回した。
「はぁ・・・。シュー」
「はいはい」
シュタイナーは苦笑を浮かべながら剣を抜くシオンを見送ると、その剣で氷の檻を破壊した。
それを見ていた者たちは目の前で起こった事象に驚きの表情を浮かべていた。
「お、おい!」
「ちょっと!?」
「罠だったらどうするのよ?」
「どうせここでウジウジしてるんなら連れて行った方がマシだ」
シオンはあっけらかんにそう言うと剣を収め、再び奥へと進みだした。
その背中を見てリズベットは諦めたように言った。
「あいつ、たまにああいうサッパリしたところがあるのよねぇ・・・」
「でも、それがシオンさんの良いところでもありますからね」
「確かに、迷いがないって感じですもんね」
「サッパリし過ぎてるのも問題だけどね」
シリカ、リーファ、シノンがそれぞれ言いながらついて行く。それに続いて先ほどの美女を連れてキリトたちが付いて行った。
そして最後に?????
「・・・・・」
シュタイナーはその壊れた檻を一瞥してその場を去っていった。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
第4階層に降り立つとそこには縦横共に広い空間が広がっていた。青い氷の壁や床、そして氷の燭台には青紫の炎が不気味に揺れる。天井には同色のシャンデリアが並び、そして何より目を引くのが左右の壁際に連なる黄金の数々だった。
「総額、何ユルドだろ・・・」
リズベットがそう呟くのも無理もないと思いながらシオンは辺りを見回す。
「これだけデカいフィールドとなると、敵もやはり・・・」
「・・・・・小虫が飛んでおる」
シオンが言いかけたその時、奥の方から重低音の響きが聞こえた。その言葉にシオンたちは柄に手を添える。
「ぶんぶん煩わしい羽音が聞こえるぞ。どれ、悪さをする前に、ひとつ潰してくれようか」
「やっぱ、そうだよな・・・」
シオンは思わず口に出してしまうほどのズシンと床が震えるほどの震動。その震動を裏切ることはなく、奥の方からこれまで
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