5話 前も後ろも障害物(アブスタクル)
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を水に浸し、洗剤をつけたスポンジで流す。
水の音で、アーシャは目を覚ました。
「えっと。おはようございます。カリヒさん…そちらはどちらさまですか?」
僕は水で濯ぎ、ステンレスの笊に置いた。
「どうやら第五部隊の生き残りらしい」
生き残りと言う言葉は彼の目の前で言うのは間違いだっただろうか?
「そ、そうですか…」
僕は取り敢えずスーツに着替えた。ベルトにホルダーをつけ、マガジンを4つ入れる。それから左手に包丁サイズのナイフを仕舞い、別のベルトに小型のホルダーに取り付け、1ダースの折りたたみナイフを抜刀してワイシャツの上に纏う。その上からスーツの上着を羽織る。
「ちょっと、マックに行ってくる」
僕は嘘を言って外に出た。
「ご苦労だったクロノス」
「ああ」
シャルラッハートはクロノスを呼んだ。
「で、廃工場の死体は本当にSRAだったのか?」
「ああ。SRAだった。で、ワシントン。お前、何を隠している?」
クロノスの感は鋭い。シャルラッハート・ワシントンが何かを企んでいる。それを知っていた。
「何も企んでは居ないさ。それは君も知っての通りだよ」
「知っての通りって言われてもなぁ。俺は政治や学問に対しての知力は皆無だからな」
「はははは。面白いことを言うものだな」
クロノスは話を逸らす。
「ワシントン。早く金をよこせ。俺は現金にしか興味はない」
「ああ。その前にあの場所を燃やして来てくれ、私は死体を見ないと安心ができなくてな」
ワシントンは臆病なことを包み隠さずクロノスに説明した。
「全く。料金は倍だぞ」
「ああ。その程度ならば払ってやっても構わない」
「アメリカの大統領はどれくらい金があるんだよ!?」
クロノスはその部屋を出て、オートバイにまたがる。
僕はオートバイにまたがると、ダンタリオンが後ろからやってきた。
「すみません。カリヒさん。自分も、あの場所に行かせて下さい!」
「わかった。で、ダンタリオン。君は銃を持っているか?」
「持っていません」
「部屋の壁の中に、これと同じスコーピオンって言うサブマシンガンが在る。それを持って来い。多分、まだクロノスはあそこに居る。だからあの2人を巻き込まずに、クロノスを殺す。クロノスが死ぬときは僕も死ぬ。でも君がいれば、その死亡率が半分になる」
「はい!」
僕は彼を囮にするつもりだ。あいつの戦闘力は計り知れない。そして僕は死にたくはない。
僕はこれから死を運ぶバイクに乗る。
「準備ができました」
彼は鞄に仕舞って持ってきた。最適だ。
「君は、死ぬ覚悟が在るか?」
「在ります。自分は、死んだ仲間のために自分も死ぬます」
「ああ。いい心意気だ」
僕
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