第6話 ルインとシエル
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分かり、ルインは少しの間を置いて頷いた。
「ところで…シエル」
「ん?何かしら?」
「救助したレジスタンスが持ち帰ったベビーエルフなんだけど…」
シエルがこの部屋に来たのは予想外だったけれど、エックスから伝えられたことを教えるのには好都合だと判断したルインはベビーエルフの危険性を話すことにした。
「ええ、おかげで研究も更に捗りそうだわ」
笑みを浮かべるシエルにルインはベビーエルフのことを言うべきかと少し悩んだが、言わなければシエルやレジスタンスの仲間達が危ないと判断し、ルインは口を開いた。
「あのね、エックスから聞いたんだけど、ベビーエルフって危険なサイバーエルフらしいの。エックス曰わく運命を狂わせるとか、母親に会うためなら何でもするとか…」
「そう、なの…?」
レプリロイドの、平和への希望となるかもしれないと思っていたベビーエルフが危険な存在であることにシエルは目を見開いた。
「うん、だから…研究があるから今は無理だけど…早いうちに破壊した方がいいよ。可哀想だけれど」
「……ええ…アルエットが悲しむかもしれないけれど…」
「アルエットちゃん?あの子がどうかしたの?」
「あの子ね、ベビーエルフに名前を付けたのよ。ルインと話したがっていたのも名前を一緒に考えて欲しかったからなんですって、出来なかったから私が一緒に考えたんだけど」
「そっか…とにかく、ベビーエルフは厳重に保管しててね?レプリロイドにどんな悪影響を及ぼすのか分かんないから」
「分かったわ。エルピスと相談してみる。」
「うん」
ベビーエルフの保管方法を司令官であるエルピスに相談してみることにしたシエル。
後にそれが取り返しのつかない事態を引き起こすことになるとは、シエルもルインも微塵も思っていなかった。
〜ルインとアルエット〜
時はゼロとルインがレジスタンスに合流し、細部のメンテナンスを受けている時であった。
アルエットはゼロのお見舞いに行こうと、一緒に食べるためのエネルゲン水晶を持ってメンテナンスルームに向かっていた。
一年間ゼロと離れていて寂しかったアルエットはゼロに早く会いたくて足早に向かい、メンテナンスルームに入るとアルエットにとって初対面の人がいた。
「ん?女の子…?どうしてここに?」
朱色のアーマーに背中にまで伸びている金髪はアルエットが兄のように慕っているゼロに似ているが、声や顔や体つきから女性であることはアルエットにも分かった。
「(綺麗な人…)」
幼いアルエットはルインの整った顔立ちを見て思わず胸中で呟いた。
「えっと、君…どうしたの?どこか痛いところでもあるの?」
メンテナンスル
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