Chapter 2. 『想う力は鉄より強い』
Episode 6. Die Hard’s Daily Life
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はなかった。戦闘中は、主に俺がタフネスを活かして前衛、リーナがヒットアンドアウェイで支援。移動時は逆にリーナが前に出て索敵、俺は戦闘中の消耗を回復しつつ、敵にエンカウントした時に飛び出すために備える。リーナに言わせればごく典型的、ということだった。
役割が決まれば、自ずとステータスも決まってくる。リーナは敏捷重視、つまりDEXとAGIを中心に、俺は筋力重視、つまりSTRとVITを中心に上げる。しかし、軽装による機動力を活かした連続的スイッチをパーティープレイの主体とするため、俺はある程度筋力を削って敏捷もバランスを取りつつ上げておくことにした。この辺は攻略を進めて行って、プレイに支障がないかを確認しながら手探りでやってくしかないだろう。
問題は武器、そしてそれに準ずるスキルの選択だった。
リーナはともかくとして、俺は盾役を担う以上、短剣みたいな軽い武器を使うわけにはいかなかった。理想としては盾プラス片手武器らしいんだが、盾は扱ったことがないためどうも勝手がわからない。
機動性を損なわず、かつある程度重量と火力のある武器種がないか、考えた結果、俺は曲刀を選んだ。正確には、曲刀スキルを鍛練することで派生するエクストラスキル『カタナ』を習得するのが目的だが。
リーナの『極秘情報』によれば、この『カタナ』スキルはプレイヤーのステータスビルドによって、習得できる中級以上のスキルの内容が異なるのだという。敏捷性と筋力の内、前者重視のプレイヤーなら居合い斬りや乱れ斬りといった攻撃速度重視のスキルが、後者重視なら溜め斬りや突進斬りなどの一撃の威力重視のスキルが習得できる。また、カタナは現在判明している武器種の中で最もクリティカル率が高い。派生前の曲刀もそこそこ高いんだが、カタナには及ばない。重量に関しても、軽い居合刀ではなく重い太刀を持てば、前衛も十分にこなせるそうだ。
以上の情報から、高クリティカル率と筋力重視による与ダメージの高さを活かして、俺は前衛をやっていくこととなった。天鎖斬月ほどの高速乱撃は出来そうにないが、瞬歩もないこの世界だ。ワガママを言ってる場合じゃない。
それに、これは俺自身の技術の鍛練にもなる。
俺の卍解の能力は高速戦闘。小さな刀一本に強大な力を凝縮することで手に入る、圧倒的な速力が強みだ。必然的に、戦い方はスピード特化で手数重視の乱打戦が主体になっていった。
けど、いくら斬魄刀の能力は凄まじくても、基礎の剣術技能に関してはまだまだ未熟な部分がある。
以前、恋次と木刀試合をしたときには、普通に一本取られて負けちまった。何でもありの実戦ならともかく、こと剣術のみに絞って言えば、何十年の鍛練を積んだ恋次の地力が勝るのは当たり前、後で夜一さんにそう言われた。
だから、これはいい機会なんだ。俺の戦
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