暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第2章 滅殺姫の憂鬱と焼き鳥の末路
第42話 焼き鳥戦決着!
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「言ったにゃん、気を断てば回復できなくなるって。傷口の気をちょっと弄らせて貰ったにゃん」

 そのあまりにもショッキングな言葉にライザーは動きを止めた。まあ気持ちは分かるけどね。自分のアドバンテージが無くなったんだから。でもここで動きを止めるのは致命的よ。なにせその間に小さな体を活かして白音が懐に潜り込んでるんだから。ライザーも気付いたようだけど

「えいっ!」

「ごはぁっ!?」

 白音の渾身の右ストレートがライザーの懐に炸裂した。しかも

「なんだ……これは……?」

 ライザーは口から思いっきり血を吐いたわ。血を吐くなんて初めての経験でしょうね。

「内蔵にダメージを与えました。黒歌姉様同様仙術も使ってますので回復はできません」

「くそっ!」

 その言葉にライザーは一気に上空、私とイッセーの方に飛び上がってきた。これ以上黒姉と白音のそばにいるのが危険と思ったんでしょうね。私達を盾にして二人の追撃を回避、その後に速攻で部長を取りに行くつもりかな? まあ今の状況じゃ余裕を持って全員倒すなんて無理でしょうからね。でも私達を盾に出来るなんて考えは大間違いよ。

「まずは初手!」

 私は右手の氷輪丸を大きく横に振り抜く。するとその軌跡から10m級の氷龍が20体ほど飛び出しライザーに突っ込んで行った。ライザーは氷龍を自身の炎で迎撃しつつなおもこっちに向かって来ようとするけど明らかに炎の量が足りないわね。氷龍にじわじわ追い詰められてるわ。ライザーもそれに気付き一旦下がろうとするけど

「逃がすかぁぁぁぁぁぁあああ!!」

「なっ!? 貴様!?」

 イッセーがブースターを吹かして突撃、ライザーの顔面に一撃を入れた。ブースターの加速が加わったこともあり、殴り飛ばすのではなくライザーの頭がはじけ飛んだわ。グロッ。でもただの打撃だったので頭はすぐに回復した。でもその頃には残っていた氷龍がライザーに追いつき全弾着弾、大きな氷の塊になったわ。

「やったか!?」

「まだよイッセー! 油断しない!」

「くそがぁぁぁぁあああ!!」

 その言葉とともに氷が爆散、両手に炎剣を持ったライザーが私に向けて再度突撃してきた。でもだいぶ弱ってきたわね。体の各所がまだ凍りついてるわ。

 それにしても私に対してやけにしつこいわね。まあ回復不可能の傷を作る黒姉と白音、そして赤龍帝のイッセーと比べたら私は禁手(バランス・ブレイカー)に至ってるとはいえただの神器(セイクリッドギア)持ちだと思われているだろうから仕方ないかな?

 ライザーは私のいる高度まで上がってくると両手の炎剣で斬りかかってきた。先程イッセーの持つ氷輪丸を受け止められたからこその選択でしょうね。でもこんな太刀筋じゃ私には届かない
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