暁 〜小説投稿サイト〜
オワリノコトノハ
入学編
1章
第二話「葉桐VS保宮」
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施設を後にした。

「失礼します。怪我人を運んできたのですが...」
保健室に入ると白衣を着た女性教師がいた。
「あー、はいはい。とりあえずそこのベッドに。」
「はい。」
ベッドに保宮を寝かせるとすぐに触診を始め...
「あちゃー、これは完璧に折れてるね。折れてるっていうか砕けてるね。ま、アタシの治癒魔法でなんとかなるからいいけど...胸当ての壊れ方見る限り、その太刀の柄頭で砕いたわね。どんな力で叩けばこの胸当てが壊れるのよ...」
「いや...全力でやったつもりはなかったんですけど...」
「バカ言わないで。この胸当てはライフル弾だって弾くのよ?一体どんな馬鹿力なのよ...」
「す、すいません。」
「君、名前は?」
「葉桐 玲です。」
「葉桐ね、アタシは神崎。なにかあったらいつでもここに来なさい。とりあえずこの子はアタシが見とくから戻っていいわよ。」
「ありがとうございます。失礼しました。」
あの胸当てそんな硬いのか...でも全力の半分も使わなかったんだけどな...
そんな事を考えながら廊下を歩いていると
「おい!玲!すごかったなお前!!!なんだよあれ!!」
「大した事じゃねえよ。」
「充分大した事だろうよ!!」
「ま、まあ...ありがとよ。」
「皆もお前の事で盛り上がってるぞ!早く教室に戻ろうぜ!」
「お、おい!引っ張んなって!」
俺は和樹に腕を引かれ教室へ戻ることにした。

放課後。
帰りのホームルームが終わった後、放送で呼び出しされ俺は学園長室へ来ていた。
「失礼します。葉桐です。」
「あぁ、入ってきなさい。」
俺が扉を開けると中には見知った顔がいた。
「久しぶりだねぇ、玲。」
「学園長、お久しぶりです。」
「校内だからってそういう堅いのやめにしないか?」
「...分かったよ。義昭さん。」
「そうそう。それでいいんだよ。」
学園長...流 義昭さんと俺はかなり昔からの顔見知りだ。
俺の親父であり師匠である葉桐 遼と義昭さんが学生時代からの親友であり今でも交友がある仲で、義昭さんは自分に子供がいないため俺の事を結構可愛がってくれていた。
「それはそうと義昭さん...処分キツすぎじゃない?」
「そうか?ま、いいじゃないか。来年には適性検査をまた行うし...それに今回の処分は甘い方だ。」
これで甘い方なのかよ...と、思いたいところだが元々は自分の責任だったのであまり文句は言えない。
「それに甘くするとまた遼に怒られるしねw」
「あー、それあるね。」
親父は結構厳しい人で義昭さんとは正反対の性格だった。
親父と義昭さんで飴と鞭5割5割だ。
「ところで、玲。今日の模擬戦についてだが...あれはちょっとやりすぎじゃないか?」
「俺はあれでも手加減したつもりだよ...」

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