暁 〜小説投稿サイト〜
オワリノコトノハ
入学編
1章
第一話「底辺になりました」
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沙知です。よろしくお願いしますね、葉桐君!」
「うん。よろしくね万葉里さん。」
とても笑顔が可愛い美少女。神は俺を見捨ててはいなかった。サンキュー神。グッジョブ神。
「と、ところでランクは?」
「Aですよ。」
「...マジで?」
「はい。マジですよ?」
驚いた。
綺麗な瞳に透き通った肌。少しブラウンの入った絹のような髪からは微かに花の香りがし、華奢な肩に細い手足。
こんなまるで女神のような女の子のどこにそんな実力が隠されているのか想像もつかなかった。
和樹がヒソヒソと耳打ちしてきた。
「おい、あの子Dはあるぞ。お前とお揃いだな。」
「和樹。お前後でグーパンな。」
「ひでぇっ!?」
当たり前だ。こんな可憐な女の子に対してそんな下衆い事を考える時点で犯罪だ。
「どうかされましたか?」
「あ、いや。なんでもないよなんでも。」
「??」
首を傾げる姿も子犬のようでとても可愛らしかった。
「あ、先生が来ましたよ。」
「あ、本当だ。」
教壇にはさっき顔を合わせた坂城が立っていた。
「全員揃ったな。よし、じゃあ今から校内にある訓練施設へ移動する。各自、自分の装備を持って集合しろ。」

訓練施設への移動中。
「おい玲見ろよ。あの背の高い奴。」
隣を歩いていた和樹が少し前にいた男子を指差した。
「あいつがどうかしたのか?」
「お前知らないのか?有名だぞ結構。」
「どう有名なんだよ?」
「中学時代の模擬戦、公式戦、決闘で無敗なんだぜ。名前は保宮、拳銃使いだってよ。まあ戦うなら相当な覚悟が必要だぜ。」
中学時代無敗か。すごいなそれは。
「どうせ戦うことなんてないだろうから大丈夫だろ。」
俺はそう言い切った。

「今から2人ペアで模擬戦を行ってもらう。使っていいのは所有する武器だけだ。基本的に関節技、投げ技、締め技なんでもありだ。もちろん急所を狙っても構わない。さらに模擬戦ではこの二式装備を着てやってくれ。以上だ。」
なんでもありだな。まあ、ここにいる生徒は中学から訓練を受けてる人間だから問題はない。
渡された二式装備は簡易的な物で胸当てや脛のプロテクターなどが付いていた。
「この紙に組み合わせが書いてあるから各自目を通せ。」
坂城が配った紙に目を通すと
『葉桐 対 保宮』
笑えなかった。




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