第3話 シエルの理想
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小さな体なのに…強いエネルギーを発し続けるの…このエルフは、あのエルピスがくれたものなのよ。彼、昔ネオ・アルカディアに勤めていたみたいで…このエルフはそこから持ってきたらしいわ。私はこの力を解明することにより、より安全でクリーンなエネルギーを生み出そうとしているの。頑張るわ」
「そっか、うん…シエル、頑張ってね…応援してるよ」
「ええ、ありがとうルイン」
二人はシエルの研究を邪魔しないように、静かに部屋を後にして今度はセルヴォの部屋に向かう。
そしてセルヴォの部屋に入ると、セルヴォがゼロの予備のセイバーを弄っていた。
「おお、ゼロ、ルインか。もう大丈夫なのか?」
「うん」
「それにしても、一体どういう使い方をすればあそこまでボロボロになるんだ?」
技術者としては自分が造った武器を使ってくれているのは嬉しく感じるが、あそこまでボロボロにされると呆れるところもある。
「………」
「シールドブーメランは何とか直せたが、トリプルロッドはもう駄目だった。だが、代わりに新しい武器、チェーンロッドを造っておいた。」
「チェーンロッド?」
予備のセイバーに組み込まれていく二つのチップを見ながらルインがセルヴォに尋ねる。
「チェーンロッドは鎖のように伸びる槍だと思ってくれればいい。天井に引っ掛けてぶら下がったり、物を引き寄せることが出来る。」
「ゼロ、試してみてよ」
「ああ」
セイバーから鎖状の槍が発現し、それを見たルインは少しゼロから借りて突いたり、振ったりしてみた。
「うーん、これは槍というよりも鞭かな?突くよりも斬った方が強力そうだけど?」
「鞭…か…」
ルインに返して貰ったロッドを見て、近くに置かれているブロックに勢いよく振るうと頑丈そうなブロックが両断された。
「おお〜」
頑丈そうなブロックを容易く切断した切れ味に思わずルインは感嘆する。
「チェーンロッド、使えそうだ…感謝する…」
「そ、そうか…」
造ったセルヴォからしても予想外の威力だったらしく、しばらく無言で真っ二つになったブロックを見つめながら佇んでいた。
セルヴォの部屋を出て再び司令室に入ると、エルピスと共にいたレジスタンス兵が集まっているのを見た。
「……という感じで…“正義の一撃作戦”の作戦概要の説明を終わります。エックスがいない、今がチャンスです。ここで一気にネオ・アルカディアを追い詰めましょう!!では…皆さん、よろしくお願いします。レプリロイドに明るい未来を!!」
【明るい未来をーっ!!】
エルピスの言葉にレジスタンス兵が歓声を上げた。
「…………」
「どうした?」
それを遠くで見ていたルインはとても複雑そうな顔をし
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