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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第七話 出会い
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で本当かはわからん。だが少なかったことは事実だそうだ」
「お前、その話信じられるのか? ある筋って何だ?」
かついでいるんじゃないかと疑いながら問いかけると
「俺の知り合いがある大貴族に仕えている。信憑性は高いと思う」
と神妙に答える。嘘をついているとは思えない。
「その金がヴァレンシュタインに渡ったと」
「解からない……。そう考えている人間がいることは事実だ。暗殺うんぬんも実際にそんな計画があるのかどうか判らんが、そこから出ていると思う。自分たちに入る金が関係の無い平民に渡ったとね。ただ、彼が両親の死後リメス男爵に会ったことは事実らしい。なあ、自分のせいで両親を失った子供に会ったらどうする。しかも自分はもう長くないと解かっていたら……後を継ぐ人間もいなかったら」
俺たち三人はまた顔を見合わせ、溜息をついた。今日何度目だろう。溜息の重い一日だ。
俺はヴァレンシュタインの事を考えた。彼はいったい何を知り、何を背負っているのだろう。そして何処を目指すのか……。
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