第一部
第二章 〜幽州戦記〜
七 〜酒宴〜
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うか?」
「拙者に異存はござらぬ」
「わかりました。それではまた今晩、お越し下さい。他の将の方も含めて」
「はっ!」
見た目は可憐だが、やはり毅然としている。
間違いなく、董卓も傑物なのだろう。
陣に戻ると、廖化が出迎えた。
「御大将!」
「どうした?」
「へい。程遠志のところにいた連中なんですが、御大将について行きたい、って奴が存外いやして」
「数はどのぐらいだ?」
「ざっと、五千ってとこで」
そうなると、元韓忠麾下と合わせると、八千か。
「流石に多すぎますね、ご主人様」
「そうだな。よし、選り分けの為の鍛錬を始めるか。皆を集めてくれ」
「はっ!」
天幕に、皆が顔を揃えた。
廖化には、元黄巾党の兵を集めておくように指示しておいた。
「正式に、董卓軍と行動を共にする事になった。まずは、それを伝えておく」
「はっ!」
「糧秣も十分にある。今のうちに、篩にかけて兵を選抜したい。稟、私は五千が妥当だと考えているが、どうか?」
「はい。歳三様に私も賛成です。ただ、五千に拘る必要はありませんが」
「無論だ。兵として見込みがあれば、より増えても構わぬ。逆に、五千を割り込む事もありそうだがな」
「それでお兄さん、選抜の方法なのですが」
「うむ。それについては」
「失礼致します。張遼将軍がお越しです」
と、兵士が告げた。
「丁度良い、ここに案内してくれ」
「はっ!」
入れ替わりに、姿を見せる張遼。
「軍議中やったら、ウチ遠慮した方がええんちゃうか?」
「いや、むしろ加わって欲しい」
「そうか? ほな、邪魔するで。あ、ウチは張遼、字は文遠。董卓軍の武官や、よろしゅうな」
そう言って、座に加わる。
「紹介しておこう。そちらが軍師の郭嘉、こちらは張飛だ」
「初めまして。よろしくお願いしますね」
「よろしくなのだ」
「さて。早速なのだが張遼、降伏してきた黄巾党の事について話していたのだ。稟、進めてくれ」
「はい。先だって討ち取った韓忠の麾下から三千、そして程遠志の麾下から五千が、我が軍への加入を志願しているのです」
「へぇ、併せて八千かいな。下手な郡太守の私兵より、数おるんちゃうか?」
「勿論、全員を受け入れるのは不可能です。それに、質の問題もあります」
「せやなぁ。賊ちゅうても、元は食い詰めた農民が大半やろうからな」
「ですから、選抜のためにこれから調練を行おうとしているのですよー」
「そこでなのだがな、張遼。一つ、協力して貰えないだろうか?」
「ウチに?」
「そうだ。見ての通り、我が軍は義勇軍。ここにいる者達も、大規模な軍を指揮した経験がないのだ」
「せやけど、土方はん。アンタは?」
「……些か、
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