倒れていた女性
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ぶり手振りを繰り返しながら話し出す。
「わ、私、蓮念さんが倒れていた時・・・」
「う、うん」
「ふむっ!」
もしや何かの手がかりか、と二人は星の前に身を乗り出す。星は気圧される事もなく良く通る声で、こう言った。
「結局蓮念さんを運ぶのに夢中で、宝塔を置いて来ちゃいました!」
「「・・・・・・」」
再び沈黙が場を覆う。さっきと違うのは、蓮念とナズーリンが呆れ返った顔で星を見つめている事ぐらいか。
「拾ってきなよ。この方は私が見てる。」
「あ、ありがとうございます!」
星はバタバタと音をたてて走って行った。蓮念は顔色を変えずにナズーリンの方を振り返る。
「・・・何か気の抜けた空気になったのは分かる。」
「いや、君は気にしないでくれ。手を貸すべき私達が、心配をかけてはいられん。」
そう言ってから、ナズーリンはまた溜め息をついた。
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