第1話 賢将との邂逅
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
ケイン博士の地下研究所跡から出たゼロとルインはしばらく砂漠を放浪していたが、とうとうゼロの武器が限界を迎え始めたために、岩陰に隠れてルインが応急処置をしていた。
イレギュラーハンターになる際にケイン博士からミッションの時に万が一故障した時のために教えられた技術がこんなところで役に立った。
「これでよし…これで少しはマシになると思うんだけど…」
応急処置を終えたZセイバーとバスターショットをゼロに返すと、ゼロはそれらを受け取る。
「すまん…」
破壊したパンテオンやメカニロイドからエネルギーを奪い、それで何とか二人は飢えを凌いできたが、それも限界だった。
「それにしても、こんな小型の銃がバスターなんて随分技術は進歩したんだね」
昔の携行武器は実弾系のバズーカやアサルトライフル、光学系兵器にしても出力を維持出来るビームサーベル位のものだったのに、今ではこのサイズのバスターがあるのだから随分な技術の進歩と言えよう。
尤もこのバスターもこの時代では旧式の武器なのだが。
「…それ自体は旧式だ。なら、お前のそれは何なんだ。」
予備のセイバーの柄をバスターのマガジン代わりにすることでようやく強力なチャージショットを撃てるようになったというのに、ルインの武器はマガジンも何も無しに、セイバーとバスターの高出力を保っている。
「私の武器は特別性だから」
遠近両方に対応でき、携行武器の中でも破格の性能を誇るが、それはルイン自身にも分からない。
気付いたら常に自分と共にあった武器だから。
「そうか…」
ルインも自身に劣らず謎に満ちている。
エネルギーの補給を終えて立ち上がったその時、複数の足音がまた聞こえてきた。
「あらら、また来たんだ。」
「…しつこい奴らだ」
ルインはZXバスターを構え、ゼロもまた応急処置を終えたばかりのバスターを構えるのと同時にセミチャージショットを放った。
ある程度の貫通力があるため、パンテオン程度のボディの耐久力では耐えられない。
しかし、倒しても何度も現れるのはこれまでの逃亡生活で嫌と言う程に分かっている。
「ルイン、逃げるぞ…相手にしていてはエネルギーの無駄になる」
「うん。ゼロの武器も限界だしね」
騙し騙しで使ってきたためにいつ使用不能になるか分からないので、不本意ながらも逃走する。
跳躍し、立ち塞がるメカニロイドとパンテオンを斬り伏せ、時には撃ち抜いて次々と突き進んでいくゼロとルイン。
ルインの二百年間もの長いブランクも実戦の連続で完全に埋まっていた。
しかし、今度はメガ・スコルピアよりも巨大なメカニロイドが二人の前に立ち塞がる。
「ゼロ、こいつは何なの?」
「ゴーレムだ。しかし
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ