第八章 反転
第10話 影の手引き
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
い。ですが、今は少し部が悪いので身を引くのが賢明かと」
一方通行や上条との戦いの時の疲労がここでようやく現れたようだ。本気を出せば反転している十香であろうとエレンの敵ではない。
彼女の敵は、今はたった二人しかいないのだから。
だがこの時にも十香は鏖殺剣を振り上げて何かをしようとしている。
鏖殺剣は鈍く光る黒色の輝きがより一層増していき、それは剣全体を覆い尽くしている。
そして。
十香「『暴虐公』!」
振り下ろされた剣から放たれた暴虐公は、美しい黒紫色の弧を描きながらDEMインダストリー社に向かってきている。
上条「させるかよ!!」
だが所詮は異能の力。上条当麻の右手に触れれば最後、跡形もなく打ち消してしまうだろう。
上条も地を蹴って被害を早めに防ぐために暴虐公に向かって進んでいく。
当たる瞬間に右手をかざし、暴虐公をいとも簡単に打ち消し、そのまま十香の方へと向かっていった。
十香「何!?」
流石の十香も予想外だったのか一連の動作全てに喫驚した。
そして。
上条「目を覚ませ、十香ッ!!」
彼の右手が、十香の身体に触れたーー
ーーその、瞬間。
何かに吸い込まれるような感覚が二人を襲った。
上条「えっ……?」
十香「……ッ!?」
身体、力、疲労、意識さえも触れた右手に吸い込まれるような感覚に何も出来ずにいた。
その右手には光があった。
小さな光が少しずつ大きくなっていき、眩くなっていき、
やがて自分達の視界を覆い尽くした。
全てが、呑み込まれていく。
ーーやっとだねーー
意識が飛ぶ寸前に、聞いたことあるようなないような、女の子の声が聞こえたのは気のせいだったのだろうか。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
佐天「………ん?」
傷の修復が終わり、佐天の意識が元に戻った。
ゆっくり起き上がると、そこは眠る前とはまるで違っていて、かなり驚いた。
周りを見ると、美九や士道、エレンや……確かDEM社のウェスコットと
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ