番外編
妄想シュウくん
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すごく気持ちよさそう……どうしよう……シュウくん触ってみたくなってきた……
「ひえーい?!! しっかりするデスひえーい?!!!」
「お姉様……比叡は……もうピンク色です……ひぇぇぇ……」
湯けむりの中にいるお姉様の姿がねじ曲がってきた。頭がクラクラしてくる。視界が遠くなってきた。世界が狭まってくる。そっか。これをのぼせるっていうのか……お姉様の声がものすごく遠くの方で聞こえた。
――シュウくんを……お風呂から上げ……部屋まで……でも……マス
どうやら、私の意識はまた別世界とリンクするようだ……やった……シュウくんに……さわれる……
……
…………
………………
身体全体に心地よい振動を感じて私は目が覚めた。私は誰かにおんぶされて運ばれているらしい。おんぶしている人と、その付き添いらしい人の会話が、どこか遠い世界の会話のように、とぎれとぎれに聞こえてくる
『……の姉ちゃん、なん……かし……です……?』
『んー……確かに今日の……心ここ……って感じ……たネー』
なんだか途切れ途切れですごく聞き取りづらい。そっか。私のぼせて倒れたんだっけ……頭はまだぼんやりしてるけど、私をおんぶしている人はどうも妄想シュウくんみたいだ。身体に伝わる感触でなんとなくわかる。もう一人は声から察するに、きっと金剛お姉さまなのだろう。そっか。やっぱり私いま、意識が妄想シュウくんの世界にリンクしてるんだ。
その後妄想シュウくんは私をおんぶしたまま金剛お姉さまと別れ、部屋に戻ってきた。妄想シュウくんは私をベッドに寝かせると、冷蔵庫からペットボトルのポカリスエットを持ってきて、それを私のおでこに当ててくれる。ひんやりとしてとても心地いい。でもまだ頭はなんだかボーとする。
「なんでのぼせるまでお風呂浸かってたのさ姉ちゃん……」
妄想シュウくんが呆れたような声でそういいながら、私の顔の汗を手で拭いてくれた。私の顔に触れてくれる妄想シュウくんの手が、とても男っぽくて気持ちよくて……もっと触ってほしくて……フと、シュウくんに頭を撫でられて上機嫌になっているビス子さんを思い出した。
「シュウくん……」
「ん? 気付いた? 気持ち悪いとかない? 大丈夫?」
「頭なでて」
「ファッ?!」
私は素直に今やってほしいことを妄想シュウくんに伝えたのだが、ぼんやりしてる意識の中でも、妄想シュウくんがうろたえて金魚のように口をパクパクしているのが分かった。
その後、妄想シュウくんは少し顔を赤く染めて……
「髪濡れてるけど、いいの?」
「うん」
「んじゃ……」
なでてくれた。
「ん〜……」
シュウくんを始め、みんなが頭をなでて欲しがる理由がよく分かる。好きな人に頭を撫
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