番外編
妄想シュウくん
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一色で、今晩のことで頭がいっぱいな私の頭でさえ、『おいしい』と思ってしまうほどの逸品だった。シュウくんも『美味しいです鳳翔さん!!』とたくさん食べていた。……今晩どうするつもりなの……。
……あ、あとシュウくんの目は血走ってなかった。
晩ごはんを食べたあとは一旦部屋に戻り、一緒に大浴場に向かう。最初シュウくんは『今日はちょっとめんどくさいなー……』と部屋でゴロゴロしていたが、私が強引に大浴場に連れて行った。
「ぇえ〜一日ぐらいいいじゃん姉ちゃーん……」
「今日はダメなの!」
「なーんーでー?」
「だって……キレイな身体で……ぼっ」
「ん?」
いけない。どうも今日は考える事考える事ことごとくピンク色だ。顔がまっかっかになってしまったのがシュウくんにバレないように、偶然私たちの部屋の前を通りかかった司令をとりあえずぶっ飛ばしておいた。ぐるんぐるんと回転しながら放物線を描いて窓の外に飛んで行く司令は『なんでクアッドコーク1800ばりのぉぉおおぉぉ……』という悲鳴を上げていたが、そんな悲鳴はなかったと思うことにした。
浴場前でシュウくんと別れ、私は女湯に入る。身体の汚れを洗い落とし湯船に浸かると、一日の疲れがお湯の中に溶け出していくかのように、全身の疲れが取れていくのが分かった。今日は疲れた……一日中演習をして、帰ってきてから照れ隠しに司令をぶっ飛ばし、シュウくんの教室に付き合った後、妄想のこっ恥ずかしさのドサクサで司令をぶっ飛ばし、晩ごはんを食べてる最中はシュウくんと鳳翔さんに振り回され、食べ終わったあとは司令をぶっ飛ばし……
「ひえーい。ぐっいぶにーん」
「ぁあ。お姉様〜」
私が湯船の中で今日一日のことを振り返っていると、金剛お姉さまが湯船に入ってきた。お姉様は、私が今日こんな風にピンク色で大混乱に陥っていることも、その原因がお姉様自身にあることも知らない。
「ほわっつ? どうしたんデース?」
「いえ。なんでもないですよお姉様〜」
湯船に浸かった途端、思い切り顔がゆるむお姉様。私と同じく、お姉様も今日は疲れきっていたんだろう。お互い今日は忙しかったですもんねーお姉様。
「そういえば比叡は、最近ワタシに抱きついてこないネー。お風呂の時間が平和デース」
言われてみれば……以前に比べてお風呂場でのお姉様とのスキンシップの回数が極端に減った気がする。
「その分シュウくんとスキンシップを取っているなら、それでいいのデス」
ゆるみきった顔で金剛お姉さまがそういう。お風呂場でスキンシップ……シュウくんと……シュウくん、肌がすごくキレイなんだよね……すべすべで……でも身体は引き締まっててすごく男っぽくて……おなかとかおしりとかけっこう引き締まってるし……スキンシップ出来たら
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