第2話 何でもないような尊き日々
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
来た。
因みに彼女は部活と私生活以外では、舐められないためのキャラ作りとして声音と性格、そして語尾に候と付けている。そこまでする必要があるかまでは判らないが。
「有り難うございます。けど、士郎さんの呪い級には及びませんよ?」
「呪い級に食い付いて行けるだけでもすごいじゃない!」
「呪い級呪い級って、言いたい放題だな・・・」
京と弓子の遠慮のない物言いに、流石の士郎も眉間にしわを寄せる。
「実際にそうでしょう?」
「違うんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
しかしそんな士郎の嫌味にもまるで気にした様子も無しにしれっと返す2人に、士郎は天を仰ぐのだった。
−Interlude−
「良かったじゃないか?その娘が少しづつでも他人慣れしてきた証拠だろ?」
現時刻は夜の夕食時。
士郎の前側に座するスカサハは、夕食を突っつきながら話をする。
「そう〜よ!京ちゃんはけっこう人間不信だったんだから、その成長を寧ろ喜んであげなさいよ!」
そしてもう1人は、藤村雷画の実の孫であり冬木にある高校、穂群原学園の英語教師で士郎の姉気分でもある冬木の虎こと藤村大河である。
高校時代は剣道において向かうところ敵なしで、元武道四天王の一角でもあった事から冬木の虎と呼ばれるようになった。
因みにタイガー或いは馬鹿虎と言われると怒る。
大河は、スカサハ以上の速さで士郎の作った夕食を食べ進めていく。
そんな彼女たちに士郎は、気圧されながらも反論する。
「俺だって京の成長を喜んでいないワケじゃない!けど呪い級などと連呼されて、いい気分じゃないんだぞ?」
「ならお前は、自分の射を人に理解も納得も出来るように詳しく解説できるのだな?」
「・・・・・・・・・・・・」
士郎はスカサハの言葉に押し黙った。
士郎の射に対する才能は、神童と言っても過言では無い。
神童と呼ばれる人種はその手の才能を感覚で行うので、それを分かる様に説明できない者が多い。
勿論、士郎も射に関して言えば典型中の典型である。
「狙う必要はない。既に中ててるんだ」
こんなこと言われても普通の人間に共感してもらえる筈も無いのだから。
結局言い返せないまま士郎は食事を進めるしかなくなった。
−Interlude−
ほぼ同時刻。
此処は川神院の総代である川上鉄心の自室。
そこには部屋の主である鉄心と、藤村雷画が将棋盤を挟んで向かい合っていた。
2人は古くからの友人で、酒と士郎特製のつまみを突っつきながら将棋を指している。
「――――相変わらず衛宮の作るつまみは美味いのぉ」
「そうじゃろ、そうじゃろ!士郎の腕は世界一
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ