暁 〜小説投稿サイト〜
逆襲のアムロ
24話 ティターンズの新鋭 UC0086.1.5
[9/18]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
だった。
シロッコはジェリドの肩を叩き、語り掛けた。

「ジェリド君。ちょっと私に付いてきたまえ」

ジェリドはブルタークの顔を見た。ブルタークは静かに頷いた。ジェリドは仕方なくシロッコの後に付いて行くため、報告を後回しにして、部屋を後にしていった。

シロッコに案内された場所はシロッコがこの基地に乗り付けるために利用したスードラという輸送船だった。シロッコの後について格納庫に入ると、4機のモビルスーツが格納されていた。

ジェリドはそのモビルスーツを眺めていた。一つは黄色い巨体。黒いシャープなガンダム。この2機は見たことがなかったが、残りの2機は新製品カタログで見たことがあった。

「これは、バウンド・ドック・・・。サイコミュ搭載型の最新鋭モビルスーツ」

ジェリドが驚きながらも発言していた。シロッコは「ほう」と感心していた。

「流石この基地の有力株だけのことはある。ちなみにこのモビルスーツの特性は知っているのかな?」

シロッコの問いにジェリドは頷いて答えた。

「可変モビルスーツで巨体ながらの機動性能。しかしながらそれを引き出すための能力を有さない限り、ただのガラクタと聞いている」

シロッコは高らかに笑っていた。

「ハッハッハ・・・そうだ、ガラクタだ。ニュータイプ性能が伴わないと、これを乗りこなすことができない。それもかなりの高い能力だ。さもなくばただの的だ」

シロッコはジェリドにバウンド・ドックのライセンスキーを手渡した。そしてジェリドに搭乗するよ促した。

「ジェリド君。君にこの機体を操れるかな?私はこの機体を操れる人材を探していたのだよ。さしあたって、このサイコガンダムが君の手解きをしよう」

ジェリドはライセンスキーを受け取りながらも、サイコガンダムという言葉に疑問を呈した。

「サイコガンダム?」

「ああ。この黒いガンダムだよ。搭乗者はこのコだ」

シロッコはサイコガンダムのコックピットよりパイロットをジェリドの前まで案内してきた。とても小さな人だった。ノーマルスーツを着込んでいたからか、そのシルエットは女性だと分かった。しかし、その姿にジェリドは異質なものを感じた。

全身漆黒のノーマルスーツに口元が見えるが、それ以外の頭が黒いヘルメットのようなもので覆われていた。そのヘルメットは至る所に緑の光の線が走っていた。

ジェリドの反応にシロッコはそのパイロットについて説明を付けた。

「この子は才能があるのだが、調整中だ。あまり言うことを聞かないのでな。私はとりあえずメシアと呼んでいる」

ジェリドは救世主(メシア)という名前に物々しさを感じた。シロッコの救世主ということなのだろうかとジェリドは考えていた。それを勘付いたかのようにシロッコは補足した。
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ