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逆襲のアムロ
24話 ティターンズの新鋭 UC0086.1.5
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め、ジェリドたちは市民をいつも通り圧力で従わせようとしていた。

それが何をされても従うどころか無抵抗、無関心だった。ジェリドはその事に異質を覚えた。

「なあ、カクリコン」

「なんだ」

「先の治安維持の活動のことだが・・・。アレは我々の活動以前に何か問題があるのでは」

カクリコンはジェリドが言わんとすることが分かっていた。それについて私見を述べた。

「あんまり考えることはないさ。オレら特権士官と言えども一兵卒。恵まれた環境にいるのだ。奴らは言わば負け組さ。政府は負け組を一掃して、世界をスッキリさせたいと考えているらしい」

「それは・・・、何と言えばよいか・・・」

「お前だって、圧力で人を屈服させることに優越感を感じていたんだろ」

ジェリドはカクリコンの話に自分のした行為とその感情を思い出し、そうだと思った。

「オレなんかは仕事だと割り切っている。しかし、普通のひとのやることではない。オレらは人をゴミのように扱っている」

「カクリコン!」

ジェリドはカクリコンがティターンズの行為に苦言を呈したことに注意を求めた。カクリコンは笑い、手を挙げてジェリドに謝罪した。

「ハハハ、悪いな。まあ、オレの伝えたいことはそう言うことだ。組織は人を都合よく使うということさ。今ターゲットにされているのはあのような負け組だ。それがいつ自分の身に降りかかるか分からないということだ」

ジェリドもカクリコンの話を理解しない訳ではない。ただ特務部隊に所属する自分の立場を否定する訳にはいかなかった。しかし、この異質を考えない程ジェリドも人として正常であった。

「オレらは仕事のためにやることはやる。それが任務不能に陥ったとき、どの程度で一定の成果として受け入れられるのかというところが気になるのだ。盗みを働いた者を捕らえる、だが働いていない者を如何にしょっぴくのか?」

ジェリドはカクリコンに向き合って、自分の気持ちを訴えていた。

「抵抗するならまだやりようがある。脅し掛けても無抵抗、無関心と来たものだ。街一つを虐殺するか?いいだろう。オレらの仕事はあくまでやらせることだ。強制をすることだ。

 政府の言う通りに動いてもらえれば解決できる話だ。それができない状況でオレらが仕事ができない。それはオレらのせいではない」

カクリコンはジェリドのもどかしさを感じていた。ジェリドも現体制の問題を知っている。弾圧のし甲斐が無い相手をすることほど苦労なことはない。強制しようがないからだ。あくまで強制の効果は結果やらせることにある。

カクリコンはジェリドを(なだ)めて、仕事に打ち込んで忘れようと伝えた。ジェリドもそれに同意し、バーサムの話に戻した。

ベルリン基地にはベン・ウッダー地球方面軍司
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