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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
杖の魔法は封印見込み
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どこの杖の出番はしばらくなさそうだな」
「だったら、私に頂戴! 私も使ってみたい!」

 エイダがそんなふうに騒ぎ出したのでとりあえず貸してみた。
 そして次に現れた鳥のような魔物に向かって炎を吹き出させていたが、確かに威力はあるものの……。

「む、無理、貴方どれだけ魔力を持っているのよ。底なしなんじゃない?」
「え? そ、そうなのかな?」
「そうよ。……ああもう、劣等感がまた刺激されたぁあああ」

 エイダが捜査権でそのうちその魔導書も全部自分のものにしてみせるんだから、と叫んでいた。
 でも今この杖に入れたのはその魔道書の魔法で、

「けっこうよく見ているんだな」

 魔導書にそう小さく声をかけると、どこか偉そうにバタンと魔道書は開いたり閉じたりしていたのだった。



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