暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
三章 王女からの依頼
架の休日<前編>
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が、少しいたずら心を働かせると退室しようとしたルイズを呼び止めた。
「自分の気持ちを確かめるんだったらな、いい方法があるぞ。」
「え、何?」
「そうだな・・・。」
「あ、出てきたわ。」
男子寮から出てきたルイズは離れた木陰で見ていたのはキュルケとタバサである。授業が終わるや否や物凄い勢いで教室を出ていく彼女が気になってこっそり後をつけてきたのだった。
「どうせ昼間のことだろうと思ったんだけど、ヴァロナさんに相談するなんてねぇ、意外だわ。タバサはどう思う?」
「知らない。」
本を読んだままのタバサの対応はそっけない。が、キュルケも気にした様子はない。
そもそも、今まであの二人は挨拶程度の接点しかなかったはずである。しかしここ最近ではコルベールや架を含めてよく会って話しているのは目撃されている。
そもそもあのヴァロナという人物はキュルケの目から見ても掴みどころのなかった。『男たらし』の異名を(密かに)つけられている彼女は、ビジュアル自体は決して悪くないヴァロナには当然アタックしたことがあった。
しかし、彼は一見愛想が良い様に見えてその実周囲にはある程度の壁を作っていた。まるで『それ以上は近づくな』と警告するみたいに。
その結果悉くを躱されてしまい、ついには彼女も諦めたのであった。
「(って、今は問題はそっちじゃなくて!)」
頭をブンブン振って思考を切り替える。そうだった、今はルイズのことだった。
ルイズはヴァロナに語っていなかったが、実はあの時キュルケはルイズにカケルのことをどう思っているのか尋ねたのであった。
で、返ってきた答えがこれ。
『はあっ!?べ、べべべべ別にな、何にも思ってないわよ!?ア、アイツはそう!唯の使い魔!それ以外なんでもな、ないんだから!!』
・・・何というか、見事なまでのツンデレっぷりである。本人にまだ自覚がないようなのが、キュルケにとっての幸いだが。
ともあれ、ルイズに召喚されたばかりの時に比べ周りの架への印象はかなり良くなっている。
勿論、皆が皆良いように思っているわけではない。
―――平民のクセに
―――使い魔のクセに
―――男のクセに
と、彼のことを快く思っていない連中も少なからずいる。尤も、架自身はそんな奴らのことなど気にしている様子は全くないのであったが。
閑話休題
とにかく、キュルケにとって今の状態は油断ならないものだ。
彼と最も近い関係のルイズはまだ自身の気持ちに気が付いていないが、それも時間の問題である。
「これはちょっと強引な手に出るしかないようね。覚悟しててよね、ダーリンんンンンン・・・!!」
怪しい目をギラつかせながらキュ
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