第11話「じゅんび」
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の手紙で誰かが助けに...いや、生半可な助けは被害を増やすだけか...。」
軍人とかそう言う類の人じゃないとな...。
「ま、考えてるだけじゃ、意味がないからな。」
ヘリウムガスのボンベを抱え、部室に戻る。
「持ってきたぞー。」
「あら、ありがとう。」
悠里からお礼を言われる。
「...そういや、胡桃はどうやって鳩を捕まえる気だ?」
「さぁ...?」
...しゃーない。様子を見に行くか。
「....なにやってんだ?」
「っと、遼か。いやー、やっぱ直接捕まえるのは無理だから適当な罠を作ってみたんだよ。」
見れば、よくある餌でおびき寄せて捕まえる古典的な罠があった。
「...案外、あっさり引っかかるんだな。」
「....正直、私もここまで上手く行くとは思ってなかった。」
警戒心の薄い鳩だからか...。まぁ、簡単に捕まえられたからよしとしよう。
「じゃ、俺たちも部室に戻って手紙を書くか。」
「そうだな。」
この後、部室内で鳩が一度脱走したりしたが、何とか準備は整って...
「一、二の、三っ!」
由紀の合図に、皆が手紙を付けた風船を飛ばす。...俺は鳩も飛ばしたが。
ちなみにこの鳩、由紀と胡桃が勝手に“鳩錦鳩子”だの“アルノー”だの名前を付けられていたので、間を取って“アルノー・鳩錦”になった。...それでいいのか?
「届くかなー?返事あるかなー?」
「...来るわよ。」
「来なけりゃ、また出せばいいしな。」
由紀の言葉に悠里と俺が答える。
「...そうだね!」
「それじゃ、出した物を片づけるわよ。」
「はーい!」
先生の指示に由紀が元気よくついて行く。...俺たちも行くか。
「...じゃあ、駐車場に一番近い三階の部屋から降りた後、俺と胡桃が先生を護りつつ先生の車まで移動。先生と胡桃は車に乗ったら悠里と由紀のいる所まで行ってくれ。俺は援護しつつ俺ん家の車に乗る。...これでいいか?」
「ああ。いいぜ。...強いて言うなら遼が危険だって事だが。」
「遼君は言っても聞かないわよ。...それに見合う強さがあるからなんだけど...。」
手紙を出してから三日後、由紀を抜いた四人で会議をする。
これは地下以外の保存してある食料が少なくなったため、様々な物が売っているモールに調達するための話し合いだ。...由紀にとっては遠足だけどな。
「あまりガソリンは無駄にしたくないからな。迅速に行うぞ。」
「分かってる。遼が先行して私は後ろを護ればいいんだな?」
「ああ。..
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