第11話「じゅんび」
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「...って、中にいるのか。」
俺が一階から二階に戻ってまた降りてくるまでに、何体か入り込んでいたみたいだ。
「ま、倒しておくか。」
入り込んできたと言っても、ほんの二、三体だ。あっさりと倒す。
「さて、戻るか。」
雨に濡れてしまったな。着替えないと。
「...あれ?由紀はどうした?」
部室に戻ると、由紀だけ見当たらなかった。
「あー...ちょっと...な。」
「....?」
歯切れを悪くする胡桃。何かあったのだろうか?
「...由紀ちゃん、めぐねえが噛まれた時辺りの事がフラッシュバックしたのかもしれないの..。」
「フラッシュバックだと...?」
「私達がトイレに行くとき、一階から何体か上ってきてたんだ。」
「なっ...!?」
俺が行った時、何体か見逃してたのか...。
「それで、私が撃退しに行ったのはいいんだが、不安や心配からなのか、めぐねえの幻覚を見たらしいんだよ...。」
「私はその時、職員室にいたから、由紀さんの所にはいなかったわ。」
「...その後、撃退して戻ったのはいいんだが、そこでいきなり由紀が頭を抱えて気絶してしまったんだ。...私達の考えでは、その時思い出しかけたんだと思う。」
なるほどな...。どこか、先生が噛まれた時と同じような事があったからそうなったのかもな。
「でも、まぁ、命とかには別状はないはずだ。気絶だけだから。」
「そうか....。」
こういうのは、俺よりも胡桃たちの方が関わりやすいからな。任せておくか...。
「私は由紀さんの様子を見てくるわ。」
「あ、私も行きます。」
先生と悠里が由紀の様子を見に行く。胡桃は残っておくみたいだ。
「....遼、何体だった...?」
「...ん?どうした?」
「私の所に来たのだけでも、5体はいた。...そっちは?」
なるほど、俺が奴らを一掃してたのは知ってるんだったな。
「数えてはいない。...だが、50はいた。」
「な....!?」
やっぱ驚くよなぁ...。近接武器だけじゃ、囲まれて一巻の終わりだ。
「やっぱり、雨宿りという習慣で集まってたのだろう。銃がなけりゃ、危なかった。」
「なんつー危ないことを....。」
むしろ、俺だから対処に赴いたんだけどな。
「バリケードが破られる可能性があったからな。二階から外に出て、玄関にいた奴らは殲滅してきた。これで当分は大丈夫だろう。」
「もうこんな危険な事は....って言ってもやめないよな。...弾薬は大丈夫なのか?」
「あまり使ってなかったアサルトライフルと
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