転生→生活
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が、応募者は現在十万人以上いるとのことだ。ハガキを出しても望みは薄いな」
「そっか。それじゃあ、お母さんに頼んでみたらどうかな?」
「情報誌編集者といえど、ベータテストの千本それに初回ロット一万本のゲームソフトを手に入れるなんて、そう出きたものじゃないさ。それに、そこまで無理をさせたくない」
珍しい黒の興味のある話題だったのに、相変わらず素気なく答える黒に、芽吹はどこか不満げな表情をする。十年以上一緒に暮らしている兄妹だが、黒は芽吹をはじめ家族に対しあまり感情を出さない。疎遠になっているわけではない。話しかければ、返事をきちんとしてくれるし、稽古だって付き合ってくれる。ただ、互いの距離感が掴めないだけだ。芽吹はその距離を埋めようと日々努力しているが黒との関係になかなか変化はおこらなかった。
そんなことを考えながら朝食を準備している内に、着替えを終えた美(み)夜(や)がやってきて三人そろって朝食を食べ始める。朝食を終えて食器を洗い終えると、芽吹と黒は学校へ行く。
どこの家庭にもある、ありふれた日常。それは、前世を持つ黒にとっても覚えのある風景だった。
普通なら存在しないはずの黒なのだ。あのまま生きていれば、老いていつかは死ぬだろう。それが予想のできない必然で第二の新しい人生が始まったのだ。それにおいて、いろいろ一般人とは違う点があるのだ。そんな黒が幸せになった方がいいのがいいのだろうか。駄目なことはない。しかし、黒自身は家族に対してでも引けを感じている。そして黒は自身の転生した理由を探し続けていく…。
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