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妄想
3部分:第三章
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第三章

「そしてスタイルが。例え胸があまりなくても」
「ああ、いい感じになるよな」
「ちゃんとそこにもえろさ出してくれるよな」
「白ってだけでな」
「だよなあ」
「それが白なんだよ。白の魔力なんだよ」
 魔力とまで言う彼だった。
「魔力があるんだよ」
「そうか、だから白か」
「白い下着はいいのか」
「そういうことだったんだな」
「下着は全ての基本だ!」
 敦之の言葉に熱いものが宿る。
「そう、そこから全てがはじまるんだ!」
「おお、その通りだ!」
「そうだ、その通りだ!」
「まさにそこからはじまるんだ!」
「エロスがな!」
 こう言い合う中学二年生達だった。敦之はその中でエロの教祖になっていた。その彼のエロス精進はだ。さらに凄いものになるのだった。
 彼はだ。さらにだった。ビデオを観ていた。自宅に同志達を呼んだうえでだ。その観ているビデオが何かというとであった。
 アダルトビデオだ。それを同志達と共に観ながらだ。彼は哲学者の顔で同志達に問うた。
「いいだろ」
「ああ、これがか」
「あの伝説のアダルトビデオ女優か」
「小林ひとみか」
「今の女優もいいさ」
 現役もだ。認めるのだった。
「けれどな、この小林ひとみはどうだ」
「これ、本番じゃないんだろ?」
「演技だよな」
「そうだよな」
「ああ、そうだ」
 その通りだとだ。敦之は腕を組んだ姿で言う。
「これでな」
「それでこれか」
「このえろさか」
「本番しにか見えないけれどな」
「完全にな」
「凄いな、これ」 
 その映像を観ながらだ。彼等は言うのだった。テレビの中にいるその女優は小柄ながらだ。その肢体といい動きといいであった。
「何か動き一つ一つがな」
「ブリーフの上からまさぐったり舌を使うのもな」
「上に乗る時かなりやばいよな」
「表情一つからして違うだろ」
 こう話していきながらだった。
「目のなあ、視線がなあ」
「これだけでもう我慢できないぜ」
「若しこの人が目の前にいたらな」
「我慢できないよな」
「教えてあげるってな」
「そんな感じで来てくれたら」
「もうそれだけで」
 こうだ。次々に話していくのである。
「今の女優さんの十倍エロくないか?」
「目が凄過ぎるだろ」
「手の動きもな。あんな風に弄られたら」
「キスだってなあ」
「腰の動きも喘ぎ方も」
「ああ、こんな人とな」
 ここから先は完全にだ。それぞれの世界に入ってしまっていた。
「ベッドに入られたらな」
「もう何度だってな」
「っていうか見てるだけで我慢できねえよ」
「最高だろ、この人」
「ああ、俺もそう思うよ」
 実際にそうだとだ。敦之も話すのである。
 彼はそのうえでビデオを観続けている。小林ひとみのあま
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