第八章 反転
第9話 崩れ去る希望
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斬り付ける。
その時だった。
十香「……………ん?なんだ、ここは……?」
ブスリと。
誰かの身体に何かが刺さる音が聞こえた。
ーーーー
ーーー
ーー
ー
頭がクラクラする中、一生懸命何が起こったのか思い出す。
十香「そうだ、確か涙子が助けに来てそれで……」
ハッと顔を上げると……そこには目を疑う光景があった。
夥しい赤い血が壁を塗りつけていたのだから。
その血の持主はーーー
目の前でエレンに刺されている士道のものではないか?
十香「し、ど…………う?」
その声に、士道は身体を震わせながら目線だけこちらに向けた。
士道「と……お、か……っ!」
搾り取るような声で彼女の名前を呼ぶ。
エレン「しぶといですね」
さらに深く、剣を刺す。
同時に士道の口から吐き出た血がエレンの顕現装置を赤く染める。
上条「なっ………!!?」
美九「嘘……ですよね、……?」
上条と美九も驚きを隠せなかった。
先ほどまで戦っていたエレンがいなくなったと思えば、いつの間にか士道を刺していたのだから。
エレン「アイクに向ける剣は全て私が斬ります」
やっと。
状況を把握した。
身体中傷だらけの上条。
上条と士道についてきたと思われる美九。
奥で気を失っている佐天。
そして。
目の前で虫の息になっている士道。
十香「あ………あぁぁ……」
無意識に言葉が漏れる。
自分の中で、何かが壊れ始める。
何かを感じ取ったのか、エレンは刺していた剣をブスリと引き抜く。
それと同時に、士道の身体がドサっと投げ捨てられる。
キッカケには、十分だった。
捕まった自分を助けようとしたがために、こんな自体を振りまいてしまった。
自分が未熟だから。
弱いから。
力が足りないからーー
ーー天使だけでは、足りない。
十香「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
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