第八章 反転
第9話 崩れ去る希望
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と飛び出す。
確かに十香を助けるべきだが、圧倒的に戦力負けしている。流石の上条もこんな理不尽を前にいきなり前へ突っ込んだりはしない。
どう交渉すべきか迷っていたというのに………その考えは全て水の泡になった。
士道「はぁぁぁ!!」
アイク……の前にいるエレンに勢いよく斬りつける。
刹那、キン!という金属と金属がぶつかり合った音が響き、エレンと士道の力比べになった。
だが力比べで士道が勝てるはずがない。
顔が強張る士道に対してエレンには余裕が見える。
士道「くっそぉぉ……!」
エレン「無駄ですよ。いくら足掻いても」
と。
突然横から弓が飛んできた。
エレンは咄嗟に気づき、士道を力で追い払い弓を斬りつける。
斬りつけられた弓はフッと空気中に消えていった。打った本人はもちろん。
上条「くそっ……どうなっても知らねーぞ!」
エレン「面白いですね。あの時の決着でも付けますか?」
上条「……いいぜ、やってやるよ!」
上条は幻想殺しを覚醒させて両手首に青いリングを出現させる。
凜祢『やっと私の出番だね』
上条『頼むぞ、凜祢』
凜祢『お任せあれっ!』
……少し緊張感の無い会話に聞こえるが、これはお互いが信頼し合ってる証拠でもある。
すると、エレンが凄まじい勢いで上条の方へと向かう。
それを何とか避けて逆に殴りにかかる。
勿論避けられるが、エレンのカウンターにも対応し、互角の勝負を見せている。
通常の人間なら対応できないスピードだが、上条の今までの経験と、凜祢の素晴らしいアシストにより何とかエレンのスピードについていっている感じだ。
凜祢は(この時だけ)上条の身体を操作することもできる。そして凜祢には360°全ての方角が見えているので、背後からの攻撃にも対応でき、無理やり上条の身体を動かして避けさせたりもできる。
勿論、無理やり動かして逆に攻撃を食らうこともあるし、ダメージを受けるのは上条自身だ。凜祢にはダメージがないため、リスクがあるのはお互い承知のはずだ。
それでも上条が凜祢に身体を預けるのには相当な信頼がないと不可能だろう。
上条とエレンが戦っている間に、士道は立ち上がった。
上条が目線だけで伝えた作戦に、士道はコンマ1秒以下のスピードで頷いた。
二人の混戦の間に士道がウェスコットを斬り付ける。
それが今回の作戦。
士道「(十香を……返してもらうぞ!)」
気づかれてはいけない。だから全力で駆け出す。
ウェスコットは士道がこちらに向かっているのにも関わらずポケットに手を突っ込んだままだった。
そして。
士道「はぁぁぁ!!!!」
ウェスコットに
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