暁 〜小説投稿サイト〜
転生者の珍妙な冒険
タルカスと戦ってるジョナサンの視界はきっとこんな感じ・決着
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
なラッシュを食らってはもう立ち上がるのは困難でしょう。」

実況と解説の声も、オッサンが倒れると同時に始まった審判のカウントも、全てが遠くに聞こえる。
解説者が立ち上がれないだろうと言っていたが、立ち上がられたら困るのは俺だ。全身を包む疲労感が半端ない。
(もう時間停止は不可能。出来て波紋の呼吸を1回程度。立ち上がってくれるなよオッサ・・・・ん!?)

「ゲッ、ハアァァァぁァァぁァァァあァァ!!!?」

審判のカウントが9まで行ったその瞬間、俺の体は起き上がるなり武器も鎧も脱ぎ捨てて突っ込んできたオッサンの拳によって場外ギリギリまでぶっ飛ばされた。
「ぐっ、おえぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・。」
そのまま、胴にくらった一撃に耐え切れず嘔吐する。マジかよ、まだ起き上がれるのかよ!!!

「どうして起き上がれるのか、そんな感じの表情だなヨシュアよ。」
蹲る俺を愉快そうに眺めながら、オッサンが俺に語りかける。
「簡単な話だ、俺はお前が目の前に来た瞬間、全身に力を入れて筋肉を膨張させたのさ。まぁ、言わば肉の鎧だな。」
「な、何じゃそりゃ・・・・、無茶苦茶だな・・・オイ・・・・。」
「お前のあの瞬間移動にしか見えん攻撃の方が無茶苦茶だっつうの。で、どうする? 吐く程ダメージ負ってるんだったらもう降参するか?」
このジジイ・・・・。俺がそんなのする気がないって分かりきってるってのに・・・・・。
湧き上がる怒りや興奮を押さえ込み、何とか立ち上がる。
「ケッ、そんなことする訳ねぇだろうがオッサン。アンタこそ耐えはしたがさっきのラッシュでもうフラフラの筈だ。やられかけの相手を前に退けるっかってんだ。」
「上等、そのくらいしてもらわねぇとな。」
満足げなオッサンの呟きを聞き流し、最後のひと呼吸をする。
体はもう限界、肺が張り裂けそうな程に痛い。
だが、全身に波紋の力が漲り、オッサンにくらった攻撃の傷が徐々に癒えていく。
どうせ最後なら全力だ。そのくらいしねぇと目の前の『覇王』には勝てん。
「究極・深仙脈疾走(ディーパスオーバードライブ)!!」
『何だあぁぁぁ!? ヨシュア選手の体から山吹色のオーラが立ち上り、ヨシュア選手が輝いて見えます!!!』
「これまでの姑息な手から考えたらあまり似合わない色ですねぇ。」
解説者やかましいわ!
「さぁ、これで最後にしようぜオッサン。」
「・・・そうだな。」
呟いたオッサンが武器庫から巨大な棍棒を取り出す。
「お前に打ち込んで、敗れた技だ。あれから研鑽を重ねた。今度は敗れん!!」
そう言って構えるオッサンの闘気と気迫に、会場が静まり返る。
「そうかよ。なら今回も敗ってやるさ。」
「ほざけぇぇ!! 金剛棒・『豪風』!!!!!!」
轟音と共に迫ってくる巨大棍棒。
迫力も何もかも以前
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ