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竜門珠希は『普通』になれない
第1章:ぼっちな姫は逆ハーレムの女王になる
縁の糸が絡まりすぎて動けないとか
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いる台詞だな」
「う゛……っ。豚扱いはさすがにクるわぁ。女心的に」

「お前に女心(そんなもの)があったことに驚きだ」
「アナタにそう見られてたことに驚きだよ」

 珠希の中の女心がはたしてどこに存在するかという議題は永久に不問するとして――。


「あの……相武くんに竜門さん。話聞いてた?」
「そりゃあもちろん」
「とりあえずバスケすんだろ。このチームで」
「あ、話は聞こえてたんだ」

 クラスメートの1人――名前はいずれ思い出せたら思い出そう。決して思い出せないとか作者が考えていないとかそういうわけじゃない――から状況確認を求められ、珠希と昴はいつの間にか決められていたチームメンバーにそう返す。

「っつーか、このチームだけじゃねえか? バスケ部経験者いねえの」

「俺、野球部」
「俺はサッカー部」
「私はバドミントンだし」
「私は吹奏楽しかやってきてない」

 昴の質問に対し、めいめいに自分の入っている部活を答えるクラスメート兼チームメイトたち。綺麗にここまでバラけるものなのかというのは別にして、思わず元幽霊美術部員は肩をすくめてしまった。

 他のクラスメートの部活事情など、新入生オリエンテーションやホームルームでの自己紹介の際に聞いた以上のことは知らないものの、現状は野球部とサッカー部とバドミントンと吹奏楽と帰宅部2人の6人で他のクラスメートが組んだバスケ経験者が確実に1人いるチーム相手にバスケをしろという流れになっている。授業だから仕方ないけれど。

 唯一、運が良かったと言えば、珠希と昴を除いた全員が体力の必要な部活に入っているということか。運動神経やセンスは無視するとして。
 しかも帰宅部の二人、珠希も本人の意思とは無関係に運動神経と身体能力に非の打ちどころはなく、昴も星河の言葉を信じれば身体能力に問題はなさそうだった。


「ま、適当にやってりゃいいんじゃね?」
「まあな。授業だし、怪我してもしゃーないし」

 しかし、珠希と昴のチームがゆるーい空気を醸し出しながら作戦会議にもなっていない作戦会議を終わらせたところで、体育教師がとんでもない一言を言い放った。

「あ、言い忘れてたが、最下位のチームは最後に片付けしてもらうからな」



    →本気・やる気
     適当・ゴマカシ

    それをす○るなんてとんでもない!



 まるでどこかのRPGのような画面が脳内に浮かんだ珠希だったが、同じような思考に至ったのは他のクラスメートたちも同じようだった。

「うわ。マジだりーわ」
「けど負けんのも癪じゃん」

「これはマジメにやるしかないのかな?」
「そう、だね」

 ただただめんどくさいのを嫌うクラスメートたちが目の色を変
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