37話
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屋で養生しなさいと灸を据えられてしまった。
「・・・他の人と同様、か」
俺は本来この世界に存在しない人間だからと言い聞かせて多少の無理は承知でしてきたのだが、そうでもしないと亡国機業どころか代表生とも渡り合えないと言うどっちに転んでも問題という壁にぶち当たり小一時間ほど、うーんと悩む泰人だった。その実、一番心配していたのが楯無さんとも知らずに…
ー楯無ー
「じゃあね泰人くん」
と言って出てドアが閉まると、顔を赤らめてつつ呼吸を整えるが動悸が治まらないのでその場にしゃがみ、自分が何てことをしたのかを思い出しつつ考える。
「まったくもう…私が心配してることくらい気づきなさいよ…」
と言ってはいるがなんでそんなに心配してしまうのかそんな自分もおかしいだろ、とむむむと唸る。
別に彼が死にかけでもなくケロっとしていているにも関わらず怒ってしまったのはただ自分のことに無関心すぎる彼に怒っていただけであって決して下心なんて無い訳でー
そうやってどんどん自分で自分を追い詰めていたのだが、
「・・・他の人と同様、か」
と言った瞬間、胸が締め付けられるような苦しさを覚えてつい向こう側の彼を安心させようとしてしまう自分を戒める。だけど彼のことを考えれば考えるほど胸が苦しくなる自分を見てこれ以上はいけない。と別の自分に諌めてもらう。
そうだ。私は生徒会長。この学園の長であり、全ての生徒を守らなければならない。たとえどんな手を使っても。それが楯無という代々受け継がれたこの名を背負う者の使命。
そして楯無の名の通り、たとえ楯が無かろうと守りきると言う決意の証。
そう自己暗示をかけて立ち去る。そして彼を想う気持ちでさえも力に変えると心に誓ったのだった。
「…すいません楯無さん」
と呟きつつ一夏の家を目指す俺。やっぱり親友の誕生日くらい無理をしても良いだろ。多分楯無さんも許してくれるはず。多分。
道を曲がり、何やら自販機のとこに人気を感じた俺はそちらへ振り向くー
「っ!一夏!」
銃を向けられた一夏が目に入る瞬間、時を止めて敵めがけて移動、そのまま刀を呼び出し切り刻む。
「ちっ・・・」
と舌打ちした敵はもといゼフィルスの操縦者はそのまま身を引いて闇に紛れてしまった。
「ぐっ…ってて、大丈夫か一夏?」
「あ、ああ泰人のおかげでなんとも無いよ」
という一夏にそれなら良かった。と声をかけようと振り向くと、何故かISを部分展開したラウラがいた。
「…なにしてんだラウラ?」
「…こ、これはだな」
何故か一夏と同じ反応をするラウラだが大方一夏を追いかけて
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