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逆襲のアムロ
23話 数々の星屑たち・・・ 5.12
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た。

異変に気が付いたシャアが駆けつけたのはシロッコたちが去った後だった。
研究所に入ると、ナナイがふら付きながらシャアに駆け寄った。

「シャアさん・・・すみません。シロッコという者にララァを・・・」

「そうか・・・わかった。すまなかったな」

そうナナイが言うとシャアの腕の中で気絶した。
傍に居たジーンにナナイを託し、ニューヤークに寄港中のネエル・アーガマへ連絡を取った。

「・・・ヘンケン艦長か。シャアだ。シロッコにララァが攫われた」

「何だと。一体何を考えてやがる」

「ララァのサイコ・フィールドの能力は、あらゆる兵器を無力化できる。ララァの能力を全面に発揮されれば、仮にコロニー落としするにしても全ての攻撃や侵入を妨げるから防ぎようがない」

ヘンケンはシャアの指摘に背筋か凍り付いた。

「・・・まずいんじゃないか・・・」

「ああ、相当マズい」

「分かった。ロンデニオンのブライト准将やトリントンのブレックス大将、並びヨーロッパのダグラス大将にも連絡を入れておこう」

「そうだな。ガルマには私が伝えよう」

「わかった。してその後、シャアはどうするのだ?」

シャアは考えていた。地球と宇宙でティターンズとエウーゴの戦い、並びジオンがギレン派、ゼナ派で争っている。この3年の年月で全てにおいて更に疲弊していた。

昔と比べ膿を出し終えてきたと実感がシャアにはあった。ガルマもその意見に同調した。もう一息で世界が落ち着きを取り戻すと。

シャアは地球でのティターンズを一掃をするとヘンケンに伝えた。その上でララァの情報を得ようと。

「そうだな。コバヤシ氏にも伝えて、ティターンズの基地を潰していくことにしよう。アナハイムよりシャアの新機体も届いている」

「ああ、例の金色か。趣味が悪いな」

「ナガノ博士に文句は言ってくれ。それに加えレイ博士の案もそれに組み込まれているそうだ」

シャアはアムロの父親の名前が出たことに驚いた。

「レイ博士?アムロの父親も金色に携わったのか?」

ヘンケンは頷いた。

「そうだ。コックピット周りを特殊金属でコーティングされているらしい。サイコ・プロセッサーという代物だ」

シャアはこのオーガスタ研究所のララァのブースを思い出した。要するにサイコフレーム<様式>というものかと。

「私にもその才能があるのかな・・・」

シャアは自嘲していた。ヘンケンは謙遜するなと声を掛けた。

「アムロ大尉からの推薦でもあるらしい。シャアならばという話だ」

「そうか。まあ頂けるならば有り難く頂戴しよう」

それからヘンケンと少しやり取りをして、通信を終えた。
外に出たシャアは冬ながら穏やかな気候に清々しく思えた。

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