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黒を纏う聖堂騎士団員
07.クロノスの旅の始まり
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今さっき、ククールを追い出し、清々したマルチェロは書類から頭をあげた。
オディロ院長の死で、クロノスの不安通りに女神を呪っているマルチェロは、あることを思い出したのです。

オディロ院長が残してくれた手紙を・・・

ククール、クロノス、マルチェロ宛にそれぞれありました。
マルチェロは自分のもの以外は暖炉に燃やしてしまいました。
もったいない・・・紙代は安くありませんよ!!

マルチェロは手紙を開けると、ザッと読みます。
出だしにやたらとギャグが多いのは無視しましょう。
オディロ院長は一生、マルチェロをギャグで笑わせられませんでした。

(ギャグとは一体なんなんだ・・・
この言葉の使い方に一体なにが秘められているのだ)

別に何も秘められているわけではありません。
ただのオヤジギャグです。

マルチェロはある一文を見て、手紙を燃やしたことに後悔しました。
もし手紙が手元にあれば解決した悩みでした。

『マルチェロや・・・
クロノスを修道院から出してはならんよ』

マルチェロは頭を働かせるより先に動きました。
向かうのはクロノスとククールの部屋です。
そこではマルチェロの予想通り、クロノスの姿はありませんでした。
その上、荷物もありません。
オディロ院長の死をきっかけに無断でいなくなったのです。

残されていたのはクロノスの日記帳でした。
他人の日記を見る趣味はマルチェロにはありませんが、中に手がかりがあるかもしれないと思い、開いて見ました。

『6/21
わたしがオディロ院長に拾われたのは、きのうだそうです。
わたしがもっていたのはブレスレットです。
わたしの母の物ならいいな』

マルチェロは当然ながら女性の日記帳を開く趣味はありません。
大事なことなので二度言います。
マルチェロは当然ながら女性の日記帳を開く趣味はありません。

『今が何月であるか、すっかり忘れたが、ここを出ていこうと思う。
この日記帳は置いていこう。
旅にいらないだろうし。
マルチェロがなかを見るか、見ないかはともかく、メラゾーマで燃やしてくれるだろう。
もし読んでいるなら、団長・・・
無断外出をお許しください。
今の私は団長のお荷物、いやマイエラ修道院のお荷物です。
マルチェロ団長ならマイエラ修道院を大きくできるはずです。
今までありがとうございました。
暇があれば会いに来ます。

追伸
さっきククールがノックなしで入ってきたのでメラミを放とうとしたら、メラゾーマに進化しました。』

マルチェロは日記帳を終いました。
なんと、人の日記帳を保存するなど・・・

男はロマンチストで女々しいのです!!

マルチェロも例外なく男でした・・・
そういうところこそ、頭を働かせ
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