第1章:平穏にさよなら
第22話「負けられない」
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力が弱い!今のじゃ、弾かれるだけ!)」
矢の雨が斧に弾かれ、無効化される。そのままクルーアルは私へと接近し、斧を振ってくる。多分、私が弓しか使わないから近接戦闘に弱いと思ったのだろう。....けど。
「甘いわ!」
「ぬっ!?ぐっ....!?」
最小限の動きで斧を受け流し、後ろ回し蹴りを叩き込む。
「呪術....“死者の手”!」
「なっ...!?」
どす黒い手のような物が地面から現れ、クルーアルの足に絡みつく。
「(今の内に....!)」
間合いを離し、弓を構える。ここで強烈な一撃を...!
「...邪魔だおらぁ!!」
「っ!?まず....!?」
しかし、クルーアルは魔力を放出させる事で無理矢理術を破壊する。
「そんな小手先の技で、この俺を倒せるとでも思ってのかぁ!!?」
「くっ....!」
魔力の込められた斧が連続で振るわれる。私も短刀に霊力を込めて対抗するけど、一撃一撃が重いため、受け流すのが精一杯だ。
「術式...“火炎”!!」
「ぬぅっ!?」
受け流しながら後退する際に、足元に御札を仕込んで術を発動させる。
「この程度...!」
「まだよ!術式混合...“火焔旋風”!!」
「がぁあっ!?」
あっさりと術を破ってくるが、その一瞬の間にさらに強力な術式を組み、発動させる。
巻き起こる竜巻の如き業火。障壁で防ごうとしたが、その上から容赦なく燃やす。
今度のは、ちゃんと効いたようだ。
「...それでも...私は、負けられないのよ....!!!」
様子見の戦いはもう終わり。ここからは、私の全てを賭して勝つ!!
=優輝side=
「っ.....くそ....!」
迫りくる刃を受け流す。すぐさまその場を飛び退き、仕掛けられたバインドを躱す。さらに魔力を足場に地面に向かって跳ぶ。すると、直前までいた場所に複数の魔力弾が通り過ぎる。
「(予想はしてたけど...連携が上手すぎる....!)」
転移魔法の使い手を洞窟内から堕としたのはよかった。しかし、その後転移して攻撃を仕掛けてみれば、いつの間にか緋雪と司さんから分断され、複数で僕を潰そうと襲い掛かってきた。
「っ...!やばっ....!?」
地面に向かう途中で、魔力の足場を創り、無理矢理飛び上がる。なぜ飛び上がったかというと、その足場のすぐ下にはバインドが設置されていたからだ。
「(格上の魔導師にも連携で上手くやりあっている....ここまで手強いとは....!)」
司さんや緋雪だけでなく、他の仲間も苦戦していた。
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