第3章 リーザス陥落
第75話 ホッホ峡の決戦W
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の極みよ。最低だわ」
「お、まえっ…………!!」
そのレイラの言葉に、脳が煮えたぎるほどの怒りとともに、サファイアの両手に蒼く魔力が篭った。
「なんと、言った…… アイゼル様を、何といった!!」
「――その名前、自分にも借りのある名前だと伺いました」
「そちら側の都合は知らん。……久方ぶりの強者、腕がなる」
「っ……!!」
反射的に、サファイアは、魔力の放出よりも身の安全を優先し、背後に跳躍した。
それは、リックや清十郎から発せられた殺気だ。
「男だろうと、女だろうと……、洗脳能力者は危険すぎます。ここで討ちます」
「強者に老若男女、関係ない。戦場に降り立つ以上、覚悟はあるだろう。……いかせてもらう」
「そうね。もう操られるのはゴメンだわ」
3人は臨戦態勢に入る。
間違いなく、この戦場では指折りの強者である事はよく判ったから。
「アイゼル様の、為……… スタチューになって、クラッシュなさい!!」
両手の篭らせた強大な魔力を周囲にばら蒔きながら、サファイアが襲いかかってきた。
サファイアは、基本的に魔法使い。
接近戦を主体とする戦士達と戦うのには分が悪いだろう。だが、それはあくまで普通の人間と比べたら、である。
超一流である3人を一度に相手にするのには……、間違いなく悪手だ。
レイラへの怒りが、彼女に冷静さを奪ったのが一番の。
「あぐっ!」
リックの剣撃が、サファイアの身体を捕らえる。
常人では考えられない身の熟しで躱し続けていたサファイアだったが、次第にパターンを読まれ続け、捕らえられてしまったのだ。
「手応え、あった……!」
「気を抜くな。行くぞ!」
リックと清十郎は、とどめをさす勢いで、剣を振るが。
「く、あ、くぅぅぅぅっ……!! まさか、二度もヒューマン、にッ……!!」
サファイアは、耐え難い悔しさを歯噛みしながら、両手に込めた魔力を地面に放射。身を隠すと同時に、その威力を利用し、後方へと逃げていったのだ。
「逃がさ、ない!!」
レイラが逃がさない様に追いかけるが。
「レ、イラ!! ―――藍色破壊光線!!」
逃げる最中に、詠唱を終わらせていたのだろうか、レイラに向かって破壊光線を放った。
だが、それは距離がある。
「あの魔法、来ます!」
「回避だ! 右へ飛べ!」
「くっ!!」
2人の声が、レイラの頭の中に響き、咄嗟に跳躍する事が出来た。
その破壊光線は、無差別に撃ち込まれている様で、味方であろうヘルマン兵にも直撃していた。
「う、くおおおおっ!!」
「うぐあああっ! 使徒殿、な、なにを………!!」
破壊光線、否 結
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