第3章 リーザス陥落
第75話 ホッホ峡の決戦W
[9/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
」
それ以上、皆何も言わず 先へと急いだ。
それ以降の戦いは、別段問題は無かった。
ロバートの部隊は、本当に戦力の大部分を注いだったのだろう。それを抜けた以上 必要最低限度の戦力しか配置をしてなかった様だ。
それでも、死角から放たれる矢や、奇襲攻撃は続くが、まるで意味をなさなかった。
その時だ。
「アントラキノン…… フタロシアニン…… インジゴイド………」
その時だ。
戦場の喧騒にまぎれて、力ある言葉が流れた。
「(遠距離、殺気……!!)」
「っ! 下がれ!! いや、伏せろ!」
同時に反応した2人は、レイラを押し倒す様に、身を伏せ、そしてその直後。
「――――藍色破壊光線!!」
3人の頭上を青い光線の様なものが貫いた。
「う、っ……!? せ、石化……?」
「お……っ、あ、ぐあ………? か、からだ、が……っ!?」
背後に続いていた兵士達が、避け損ね、光線に貫かれた部分が青い結晶と化していく。
「っ……! ま、魔法!?」
見た事の無い症状を見て、驚きを隠せられない。
その時だ。
「ちっ……! 外したっ……!!」
岩影から、声が聞こえてくるのを、逃さない。
「そこか! 行け、犠血!」
命じられた血の刀が、岩陰にまで伸び、直撃する。
だが、手応えは無かった。
「ふぅ、随分とクレイジーなアタックをしてくる」
回避した様だ。だが、姿は顕になった。
「お前か!!」
その姿を捉えたレイラは、一気に間合いを詰めた。
「……ファインドアウト。見つけましたよ、レイラ」
出てきた女は、攻撃をしてきた清十郎には目も呉れず、レイラに注目をしていた。
「……? 誰……」
呼ばれても身に覚えがない。それに、上半身裸、トップレスの痴女とも言っていい女に知り合いはいないのだ。
「あぁ……、メモリーはありませんでしたね。ならば、名乗りましょう。アイゼル様の使徒が1人、サファイア」
「使徒……!?」
名乗った所で、その正体を見極める。
相手は人間ではない。……故に、先程の凶悪極まりない、人間の身体を、鎧で包まれているのにも関わらず、容易に砕ききった青い光線も納得が出来た。
「図々しくも、アイゼル様の寵愛を受けておきながら、元に戻って生きながらえているなんて……」
「………」
「けど、エネミーになってくれて良かった。これで遠慮なく、クラッシュできます」
「……悪いけど、覚えてないの。その、魔人の事も、あなたのことも。……でもね」
レイラは眼を鋭くさせ、サファイアを穿った。
「女の意志を奪って、操り人形にする男なんて、下衆
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ