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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十六話 新星と遺物
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管理外世界の……地球って星では、一般的な武術」
知らない武道の名前を聞いて、アインハルトの表情が変わる。ヴィヴィオも母の故郷である地球の武術と聞いて、興味深げに目を向けた。一番頬を赤らめているコロナも、直視を躊躇う様子を見せながらも、彼を見る。
「……大丈夫……多分すぐに、格好は忘れるよ」
────
セルジオ・マルティネスは、コーチに「感触を確かめておけ」と言われて跳ね回り始めたコート上のステップをようやく落ち着かせて振り向いた。
「なあせんせー、今日勝ったらおれハンバーガー食べたイ!!」
「ハンバーガーか……だがなセルジオ、食事は……」
「う〜!」
せんせー、と呼ばれたのは、セルジオの後ろ、コートの外にたっていた老人であった。歳は60後半から70といった所か。薄手のTシャツを着こなしつつ、年齢を感じさせないピンとした立ち姿は、見るものが見れば相応に体の使い方を知っている人間だとわかっただろう。
彼は何か訴えるような目線で自分を見ながら手足をバタバタと動かす褐色の少年を見ながら、小さく苦笑する。
「……仕方あるまい……リリーナに言ってみるとするか……」
「ホント!?よぉっし、今日勝つ!絶対勝つゾ!!」
分かったから前を見んか前を。などと言いながら、彼は孫を見るように温かい視線をセルジオに送る。
とは言え、今日は選考会なので本気で勝ちにいく必要はあまりない。そういう意味ではそこまで張り切る必要は無いのだが、まぁ、本人が張り切っている分には下手に制限するのもあれだろう。
何より、ここまで大きな大会は彼にとっては初めての経験となる。変に緊張するよりは、よほど良いコンディションだ。
「[Aリング、選考を開始します]」
「よぉっし!!」
「セルジオ、構えを崩すなよ、練習通りに行け!」
「ん!分かっタ!」
セルジオの相手は、十代も中盤といったところの少年だった。獲物は長い絵の先に、三角形の広い穂先が付いた槍、所謂パルチザンだ。
「いいか、相手の間合いに入らなければ勝てる勝負だ。薙ぎ払いを上手く使え!」
「りょーかいりょーかい。ま、チビッ子にちょっと年上の厳しさを教えてあげないとねん」
およそ軽薄な印象を受ける少年だったが、そのやりさばきは手慣れている。元々自信もなしにこの大会に出てくるもの等少ないのだ。相応の手練れであることは、誰の目にも明らかだった。
「[Aリング、スタンバイ、セット!!]」
「[レディ──]」
「[──ゴー!!]」
一迅、風が駆け抜けた。
「!?」
構えたパルチザンをの正面に相手をとらえた、と、彼が思った時にはすでに、彼はセルジオの間合いに居た。問答無用、尋常も糞もなく、ノータイム最速でセルジオが彼のもとへと走りこんだのだ。
ただ驚くべきはその踏
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