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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第三章
二十六話 新星と遺物
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ら警棒を殴りつけたのと同時に、警棒が青年の手の中から消えていた。否、“弾き飛ばされた”飛ばされる時の反動から右腕がはじかれるように打ちあがるのを理解しながら、青年は茫然と自らに何が起きたのかを考えていた。
まるで破裂するような急激な力、先ほど叩き落した彼の拳とは、全く威力が違う。
「(これは……!?)」
「だらぁ!!」
それを理解するよりも前に、顔面に強烈な一撃を受けて、その意識は暗闇へと墜ちた。
───
「わぁ!やったよコロナ!」
「凄い!!」
「うん!」
おっしゃー!と叫んで両腕を振り上げて飛び跳ね、即座に左足を痛そうにあげてピョンピョン跳ねるシスイを見ながら、チビーズは同級生の勝利にわいた。アインハルトも彼を興味深そうに眺めつつ、喜ぶ三人にあわせて手を小さくパチパチと叩いている。
そんな中で……
「最後の一発、なーんかすっげー威力出てたな」
「……多分、何かしてる」
「だな、身体強化に特別な感じは無かったし……」
ライノを含む他の男子メンバーは違う意味で楽しそうに彼を見ていた。
「それに、あの連撃受けて怯みもしなかったね、彼」
「ああ、常人ならばあれだけで膝を折っても全く不思議はないが……恐らくは、単に“耐えた”のだろうな……凄まじい精神力だ」
「へっへ……精神力なんつーお綺麗なもんかよあれが。ただの“根性”さ、あんなもんは」
良いねえ……と心底楽しそうに言うスルトを見て、シュウが呆れたように肩をすくめる。
「如何にもお前が気に入りそうなタイプだな」
「おうよ。ありゃ良いファイターになるぜ〜、将来的にも楽しみだ」
獲物を見つけた肉食獣のような、獰猛な弧を口に描きながら言うスルトに、シュウはやれやれといった様子で苦笑する。こういう状態の彼にはなかなかどうして歯止めと言う物が無いのである。
「素手ごろ殴り合うってのは、男だけの浪漫だからな!」
「そりゃ差別だぜスルトさん、言ったろ?こいつ等も徒手空拳なんだって」
腕組みをして笑ったスルトに、ライノが苦笑した。しかし言われたスルトの方はというと、チラリとヴィヴィオ達の方を見ると、余裕のある表情で肩をすくめ……
「そういやそうだったな。んじゃ、今度スパーの相手でもお嬢ちゃんがたの誰かに頼むとすっかね」
冗談めかしてこんなことを言う。
真っ先に反応したのは、アインハルトだった。
「……はい、是非」
「お……」
ほぼ即答で返した彼女の一言に、やや不意を撃たれたようにスルトの表情に驚きが混じる。次いで、ヴィヴィオがアインハルトを追うように手を上げた。
「あの、私もお願いします!スルトさんが良かったら……是非!」
「…………」
侮った……わけではない。
しかし、多少筋肉や度胸がついているとは言っても、彼女達の見た目はおよ
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