暁 〜小説投稿サイト〜
水の国の王は転生者
第二話 斜陽の王国
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「ライト!」

「・・・・・・・」

「あれっ? ラ、ライト!」

光らない!?
焦ってうろたえるオレに。

「殿下、魔法でもっとも重要なのはイメージです、先ほどの殿下はただライトと言っただけでイメージが出来てなかったのでしょう」

イメージか、もう一度深呼吸として。
・・・・・・光る、光る、光る、イメージは前世の小学生時代での理科の実験、ポッと小さな光を灯す豆電球。
このイメージ、行けるか!?

「ライト!」

すると杖の先に小さな光が灯った。

「やった! 光った!」

「お見事です殿下!」

「次の魔法を教えてよ」

「承知いたしました、次はロックとアンロックの授業をいたしましょう」

その後、鍵付きのドアのある場所へ移動し、ロック、アンロックなどいくつかのコモンマジックの練習をして本日は終了のかたちとなった。

最初は頼りない感じだったけど指導法もよかったしよい先生だった、評価を上方修正する。




「その殿下」

「バレーヌ先生、どうしたの?」

場内へと帰る途中、先生に呼び止められた。

「殿下ほどのお歳の場合はよく自分の精神力の限界が分からず精神力切れを起こし気絶する者が頻発するため、いろいろ気を使ったのですが、なにか他に身体に異常などはありませんでしたか?」

「そうなんだ、僕はなんとも無いよ」

「どうやら気苦労だったようですね」

「先生、次は何を教えてくれるの? 僕、早く系統魔法を使いたいな」

「その前に殿下の属性を調べなければいけません」

「属性?」

「系統魔法はは、火、水、風、土、そして伝説の虚無の五つの属性であるとされています。最後の虚無は始祖ブリミル以来使い手が現れていません、ので基本的に属性は虚無以外の四つで構成されているといってよいでしょう」


「それじゃ次は僕の属性を調べるんだよね」

「はい」

その後、いつものように五歳児の演技をしながら、2,3会話して別れた。


そうだった、『魔力無限』の能力のことを忘れていた。
不良神の説明では『魔力=MP』と言っていた、ハルケギニアでは『精神力=MP』という説明だったし『精神力=魔力』ってことで適応されたのかもしれない。






数日後、二回目の魔法の授業でオレに水と風の属性が確認された。
水のトリステインと風のアルビオン,二つの王家の血を引くオレが水と風の属性だということを知った両親はいつものように寸劇で喜びを表現していた。

こうも頻繁にしかも所かまわず寸劇をするので。

『そんなに演劇が好きなら王立劇場に出演してみたらどうか?』

という(むね)を残酷で無邪気な子供の演技で皮肉を言ったら。


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ