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衛宮士郎の新たなる道
第3話 魔術使い
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れたサーヴァントが現界して、彼女を暗殺しようとしていた』
 「む!」

 赤い外套の人物の言葉に、先ほどよりも小さくも確かに驚く。
 態度は悪くも可愛い孫の命を狙われたのだ。
 そこまで冷静になれるほど、鉄心の心はボケていなかった。

 『心配せずとも私が先ほど仕留めた。まぁ、信じる信じないは貴方次第ではありますがね』
 「・・・・・・庭先の僅かな違和感はそれか。――――分かったわい。それについては一応信じるとしよう。じゃがな、お主は魔術師じゃ。そんな人種について信じろと言うのは中々に難しいぞい」
 『つまり素顔を曝せと?』
 「それが儂に出来る範囲の最低条件じゃ。今後の事を考えて姿を現したんじゃろ?」

 眉根を顰めて赤い外套の人物を見やる。
 そんな風に見られた赤い外套の人物は、鉄心の提案を予想出来ていたのか、躊躇いもせずに仮面を外して外套も脱ぎ去った。
 赤い外套の人物の行動にも驚いた鉄心だったが、素顔についてはそれ以上だった。

 「お、お主は・・・・・・衛宮士郎!!?」
 「こんばんわ、学園長。この様な時間帯に会うのは久しぶりですね」

 素顔を曝したからなのか、口調と声音が何時も挨拶してくる少年、衛宮士郎のモノに成っていた。
 そんな士郎とは裏腹に、鉄心は未だに動揺から抜け出せずにいた。
 目の前の少年は、友人の藤村雷画にとってのお気に入りで孫同然に可愛がられていると言う話も聞いているし、現在校生の中では一番頭がイイ優等生でもある。

 「・・・・・・まさかお主が魔術師じゃったとは、すっかり騙されたわい」
 「騙すとは人聞きが悪い。俺は単に神秘の秘匿に加えて、一般人を此方の世界に巻き込まないために、隠して使い分けているだけですよ?」

 自分の知らない衛宮士郎を、探るような眼つきでさらに聞く。

 「・・・・・・雷画の奴はお主が魔術師だと知っておるのかのう?」
 「もう何年も前に話しましたから、知っていますよ。他には?」
 「魔術師は合理的な考えに基づいていると聞いておるが、お主は如何なんじゃ?」
 「如何思いますか?」
 「質問に質問で返すのは感心せんの。・・・・・・じゃが、雷画の奴が承知の上で、目の届く所に置いていると言う事に対しては信じたいのう」

 友人である雷画の目が、確かなものだと言うのは理解しているからこその言葉だった。

 「ではやはり完全には信用できないと?」
 「そりゃあそうじゃろ・・・・・・と言いたい処じゃが、最低条件を呑んでもらったんじゃ。何か儂に要求があるのじゃろ?内容によるが取りあえず聞くわい」
 「ではこれを川神百代(川神)に、日ごろから極力持っている様に頼んでもらえますか?」
 「んむ?」

 士郎は、よくあるお守りの様なアクセサリ
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