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逆襲のアムロ
22話 戦場の蠢動 5.11
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・」

「まっ、そう上手くいくもんじゃないね。・・・貴方とガトーさんのようにね」

後半の言葉は囁くようにニナに伝えた。ニナはカッとなった。

「ルセット!」

ルセットは笑って、ニナを(なだ)めた。

「フフフ、ちょっとブラックジョークだったかしら。まあ終わった男のことなどいつまでも考えていないで、あの若い子のこと。どう思うの?」

ニナはコウのことを言われて、複雑そうな顔をした。

「・・・コウは・・・私の仕事を手伝ってくれた。良いひとだけど、そこまでよ・・・」

「ふ〜ん。じゃあ私が頂いても文句はないのね」

「えっ!」

ニナは引き続き複雑そうな顔をして、ルセットを見ていた。

「私さあ〜、あんな不器用なひと。ちょっとそそられるのよね〜」

そう言って、ルセットは艦橋から出ていった。ニナはガンダムを託したコウについて、特別な感情を抱いていないと言ったら、正直自信がなかった。

その傍にて艦長席にゆったりと構えていたシナプスがバニング、アムロと話し込んでいた。

「艦長、敵はどうにも油断ならないらしいですな」

バニングがシナプスに話すとシナプスは頷いた。

「ああ、艦隊を率いる程の司令官だ。私の様な単艦を統率する者とは視野が違うみたいだな」

アムロもその意見に賛同していた。

「そうだな。あの布陣ではいくらオレでも突破は難しい。仮に突破できても補給が切れて、敵中に孤立するだけだ」

「レイ大尉の言う通りだ。元々、ワイアット将軍も出来レースだと私に言ってきていた。まあ隙があれば仕掛けて混乱させても良いということだった。その時間が戦局にもたらす上で有利に働くと」

シナプスがワイアットからの命令でマ・クベ艦隊のコロニー奪取と追撃を受けていた。結果はどちらでも良いと言っていた。月の住民もコロニーを地球に向けるよう工作するだろうと。

先にコロニー落としの情報を公式的に掴んだのは月へのものだった。月から進路変更して飛んでくるコロニーとマ・クベの艦隊がジオン本隊との戦いの最中通過しようものなら、ワイアットは戦力分散をせざる得ない。しかもジオンはもう一つコロニーを飛ばすという作戦情報もある。

結局のところ、時間差でコロニーを同時に処理しないような作戦をワイアットは取りたかった。シナプス隊の動きはマ・クベの油断を誘うことなく、それに反応してくれた。マ・クベの艦隊運用がワイアットの作戦段取りの時間稼ぎにもなった。

そろそろ潮時かとシナプスは考えた。そしてこの場を離れ、ジオンの本隊の抱えるコロニーに取りつくことを考えた。シナプスはそれを2人に話した。

「さて、ワイアット将軍の目論見は一定の水準が得られたと思う。敵の艦隊運動がこちらに向いたことで再び再編する時間を要
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