第13話 私が抱く貴方への思い
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いたかも知れない、僕は改めてレンの能力に驚いた。
「リィン、そんなことよりあのワンちゃんまだやる気みたいよ」
レンが投げ飛ばした魔獣の方を見据える、魔獣は身体についた雪をふるい落とし再び僕達に殺意を向けてきた。
「あれは怒ってるな。しかしやっぱり素手じゃどうしようもないな」
さっきから攻撃してるがてんで効いた様子が無い、このままでは寒さと疲れでこちらが倒れてしまう。
「リィン、あれが見える?」
レンが指を指した方向には大きな崖がありその上には大きな岩石がひとつ置かれていた。
「アイツをなんとかしてあそこにおびき寄せてくれないかしら。そうすれば……」
「あの大岩を落とすって訳か。よし、それでいこう。僕があいつを引き付けるからレンはあそこに行って。そして準備が出来たら合図を頂戴」
「分かったわ、お願いね」
レンはそういって大岩のある崖の方に向かっていく。魔獣もそれに気づきレンに火炎弾を放とうとする。
「そうらッ!」
だが僕は魔獣が火炎弾を放つ前に魔獣の顎を蹴り上げた。魔獣は口から炎を漏らしながら後ずさりする。
「そっちじゃないよ、お前の相手は…それじゃ僕と遊ぼうか、ワンちゃん」
「グルル!」
足止めを開始する。後は頼んだぞ、レン!
sideレン
魔獣の相手をリィンに任せて私は例の大岩がある崖の上まで来ていた、下を見るとリィンが赤い魔獣と戦ってるのが見える。
「急がないと……」
大岩の前にたどり着いたが問題がある、それは私の力じゃ動かせない事だ。あらゆる事を覚える事が出来る私だけど一つだけ欠点がある、それは技術は覚えられても身体能力は変えられない事だ。怪力の人を見ても私が怪力になる訳じゃない。
「どうしようかしら……」
近くを見渡してみるとそこそこ大きな石と何故か鉄パイプが転がっていた。
「そうだ、テコの原理を利用すれば……」
私は大岩の側に石を置いて鉄パイプを大岩の下に差し込んだ、少し力を入れて動かして見ると僅かに大岩が動いた。
「よし、後はタイミングを計って……リィン!準備が出来たわよ!」
大声で叫びリィンに合図をするとリィンもそれに気づき右腕を上げると此方に走ってきた。魔獣も火炎弾を吐きながらリィンを追いかける。
「ぐッ、でもあと少し……」
リィンは火炎弾をかわしながら崖の下に来た、魔獣もリィンを追って崖の下に来る。
「はあッ!」
リィンが魔獣の顔に数発のジャブを打ち込む、怒った魔獣は爪で執拗にリィンを追い込み爪を突き刺そうとした。
「勝利を目
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