第13話 私が抱く貴方への思い
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だろう。
フィーの意思を知ったルトガーはフィーが猟兵になることを許した、そして1年半という時間でフィーは猟兵としてのスキルを身に着けてつい先月に猟兵としてデビューした。
猟兵となったフィーはリィンを探し続けた、何日も何日も休まず探した。だが見つけられなかった…
「リィン、会いたいよ……声が聴きたい、貴方に触れたい。ギュッと抱きしめてほしい……」
もう限界だった、団長もマリアナも皆も、そしてわたしも……
「リィン……」
―――――――――
――――――
―――
更に同じ時、雪山を歩く人物がいた。
「ふー……老体にはこの寒さは答えるわ」
菅笠と蓑を羽織り腰に刀を下げた老人が肩に積もる雪を払いながら呟く、どうやら旅人のようだ。
「早く雪をしのげる所を探さないとの、おおっと……」
歩いていた老人は何かに躓くように体制を崩した。どうやら雪の中に何かあったようだ。
「全くなんじゃ……」
老人が足元を確認するとそこには傷ついた少年が埋まっていた。
「これは酷い火傷じゃ……いったい何が?」
何故こんな所に子供がいるのか疑問に思ったが、まずはこの少年の手当てをせねばと老人は少年を抱きかかえる。
幸い息はまだあるが時間の問題だろう。
「急ぐとするか」
老人がその場を離れようとしたその時だった、雪の中から真っ赤な巨体が現れた。
「ガルル……」
その正体はブレイズドックだった、体中ボロボロだが何とか生きていた。ブレイズドックは老人が抱える少年……リィンを見て怒りの咆哮を上げた。
「やれやれ、うるさいワン公じゃのう。お主が怒る理由は分からんが死にたくなければ止めておけ」
老人がそういうがブレイズドックは知った事かと言わんばかりに襲い掛かった。
チンッ……
何か音が聞こえた瞬間ブレイズドックの視界が逆転した、何が起きたのか分からず起き上がろうとするが体が動かない、その時ブレイズドックはあるものを見つけた。
―――――――― 何で俺の体が見えるんだ?
自身の目には反対になった自身の体が見えた、だがその体には……首がなかった。
ズシンッとその巨体が雪に倒れる、そして首から出る赤い血が銀色の雪を赤に染めていく、ブレイズドックは死んでセピスに変わる最後まで斬られた事に気が付かなかった。
「止めろと言ったのに……」
老人は血の付いた刀を振るい、血を落としてから鞘に戻した。
「おっと、急いでこの子を連れて行かんとのう」
そして老人
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