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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第13話 私が抱く貴方への思い
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ずさりせずに耐えた。そしてがら空きになったブレイズドックの頭を蹴り上げた。



 ???????? ふざけるな!! 


 ブレイズドックはそう思った。自身は絶対的な捕食者、なのになぜこんな人間の小僧に押されている…ありえない。


 ブレイズドックは両方の爪でリィンを掴み鋭い牙でリィンの右肩に噛み付いた。そうだ、さっさとこうやって噛み殺せばよかったんだ。そう言わんばかりにブレイズドックは更に牙を食い込ませようと力を入れる。


「ウガァァァァ―――――ッ!!」


 リィンは噛まれた状態でブレイズドックを押していく。ブレイズドックは無駄な抵抗だと思い噛み付く力を上げていく。だがリィンは止まらない、どんどんとブレイズドックを押していく。
 ふと違和感を感じたブレイズドックが後ろを見るとそこは断崖絶壁が広がっていた、ブレイズドックはそれを見た瞬間リィンが何をしようとしているのかようやく気が付いた。


 ???????? コイツ、俺を道連れに……!


 いくらタフな自分でも崖から落ちればひとたまりもない。この時初めて命の危機を感じたブレイズドックは必死で抵抗する、リィンを引きはがそうとするが動かない。


「守ル、僕ガレンヲ……守ル!!」


 リィンは更にブレイズドックを押していく、止まらないリィンを見てブレイズドックはこう思った。



 ???????? 俺が捕食者じゃなかった、コイツが捕食者だったんだ……


 遂に崖から転落していくリィンとブレイズドック。リィンは最後にレンを見ると力尽きたかのように目を閉じてブレイズドックと共に崖の下に消えていった。















side:??


 リィンが崖の下に消えて数分後、一つの飛行船が雪の大地に降り立った。そして飛行船の入り口が開き金と黒の美しい大剣を持った白髪の男性が辺りを警戒しながら降りてきた。
 そしてもう一人が船から降りた、それは男性と比べると年端もいかない子供……だがその目は明らかに唯の子供が持つものではない、暗くよどんだ闇のような瞳……明らかに『異常』だ。


「これは……」
「既に壊滅している?」


 黒髪の少年は目の前にある現状に驚いていた。本来なら自分達が襲撃するはずだった施設『楽園』……だがその楽園は見るも無残な廃墟と化していた。


「ふむ、どうやら何か異常事態があったようだな」


 船から眼鏡をかけた男性が降りてきた。その男性は見た目は温和そうな印象をしていたが少年と男性に匹敵、もしくはそれ以上の危ない何かを感じさせる威圧感を放っていた。


「教授……」
「ヨシュア、レーヴェ。この辺を探索してくれ。欲しいものがな
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