第2章:異分子の排除
閑話2「IS学園〜Another〜」
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。」
マドカさんもついてくるようです。まぁ、特に何かある訳ではありませんから気にしませんが。
「....あら?」
「ぁ.....。」
お手洗いから帰る時、見覚えのある女性と目が合います。
「あらあら....なんで貴女がここにいるのかしら?」
「ゆ、ユリア姉様....。」
私に似たようなウェーブのかかった金髪に、私をそのままスレンダーに成長させたような容姿の女性は、まごうことなき私の姉でした。
「....誰?」
「.....何度か話した、私の姉です。」
「ふ〜ん...。」
一緒にいるマドカさんの質問に答えます。
「...もう一度聞くわ。なぜ、貴女のような“出来損ない”がここにいるのかしら?てっきりとっくに死んだと思ってたのだけれど?」
「...助けて助けて頂いたんですよ。今、私が所属している会社に。」
正直、会いたくなかった。でも、やっぱりこの学園にいました。家でも、IS関連の事を教えられていたので、ここに入学する事は分かっていましたし...。
「ふーん...。で?この学園にのこのこと入学してきたと...。」
「はい...。」
「...調子乗ってるんじゃないわよ?」
私を睨みながら姉様はそう言います。
「出来損ないの癖に、拾って貰った程度で図々しいのよ。第一、なんでまだエーベルヴァインの名を語ってるの?貴女はもうエーベルヴァインの者ではないのよ?」
「っ....母様の名は、捨てたくありません...!」
これは、桜さんにも言った事です。唯一優しくしてもらった母様の事だけは忘れたくないから、家名はずっとエーベルヴァインでいたいと....!
「あら、何を言ってるのやら。貴女は既に家の者ではない。ならば、お母様の子ですらないという事よ。だから、お母様は既に貴女の親ではないわ。」
「っ......!」
常に見下すように私を見てくる姉様の姿に、強い憤りを感じます。
「....はぁ、行こう、ユーリ。」
「マドカ...さん?」
「こんな奴、相手にするだけ無駄だよ。」
マドカさんは私の手を引いて姉様を無視して行こうとします。
「....所詮、家族の本当の長所にも気づけない程度の存在なんだから。」
「...なんですって?」
「事実だよ。第一、才能とかよりも私は性格とか人柄を取るね。....あぁ、それとさ。」
そう言ってマドカさんはセリフを区切り、すれ違いざまに...
「―――アンタのような奴が、ユーリに勝てるわけないでしょ。」
「.........。」
そう言って私を連れて教室に戻っていきます。
姉様は、ずっ
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