巻ノ二十三 箱根八里その一
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「そしてそのうえで」
「東国に入りますか」
「そうしようぞ、では行くぞ」
こう告げてだった、幸村は家臣達と共に箱根に入った。箱根は確かに険しいが確かに彼等の足ならば何ともなかった。
それでだ、その足でじっくりと進んだ。急ぐことなく。そうしつつ清海は幸村に言った。
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